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  • ほろにがさんの日記

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ほろにがさんの日記

  • 2009

    10月

    23

  • 『戦場でワルツを』

    “アニメーション”という技法は、作家の表現したいことを実写より忠実に、直接的に作品に反映することができる。平面であれ、立体であれ、CGであれ、アニメーションにおいて作家の描いていないものが画面に登場することは、ほとんどない(人形アニメーションで関節から針金が見えていることもあるが、これはまた別の問題を孕んでいるのでここでは割愛する)。ティム・バートンやリチャード・リンクレイターの名を挙げるまでもな...


  • 2009

    6月

    22

  • 『クリーン』

    冒頭、シネマスコープの画面いっぱいに広がる工場のロングショットに思わず目を奪われる。『イントゥ・ザ・ワイルド』でも存分にみせたエリック・ゴーティエによる静謐で雄弁な風景は、その後もしばしば登場し、見る者に鮮烈な印象を与える。一方、本編では、カットは周到かつ複雑に割られ、キャメラは縦横無尽に動き回り、登場人物の複雑な心象を鮮やかに描き出す。『クリーン』を見て最初に感じたのが、この風景と人物描写の織り...


  • 2008

    9月

    09

  • 『トウキョウソナタ』

    黒沢清監督の映画は、彼の映画理論を実践する実験室のようなものではないだろうか。膨大な映画知識を武器に、常に映画の可能性と革新性を追い求め、作品ごとにその作家性を研ぎすませてきた。自分もそのような黒沢作品に魅了され、新作を楽しみしている一人である。 新作『トウキョウソナタ』は〈家族〉の物語だ。本人も表明しているように、これまで黒沢監督は〈家族〉を描くことを意識的に避けてきた。それは映画で〈家族...


  • 2008

    8月

    21

  • 『デンマークの詩人』

    古今東西、アニメーションに限らず「恋愛」をテーマにした映画は数多く存在する。それは「恋愛」が、それだけ多くの人の共感を呼ぶ普遍的な題材だからであるが、さて、実際の恋愛となるとまさに千差万別、百人いれば百通りの恋模様があり、人は人、自分は自分とこれほど思えることもあまりない。だから、いざ「恋愛」を描こうとすると作家は相当悩むはずだ。中途半端に最大公約数を掬いとろうとしても、薄っぺらな共感は呼ぶかもし...


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ほろにが

ゲストブロガー

ほろにが