• TOP
  • kerakutenさんの日記

  • 1-11/11

kerakutenさんの日記

  • 2011

    10月

    22

  • 『グレン・グールド 天才ピアニストの愛と孤独』クロスレビュー:10本の指のポリフォニー

    バッハの曲って、計算されつくした完成形で、モーツアルトのように制約から解き放たれて自由に歌うイメージないんですが、思わず睡魔に誘われる「ゴルトベルク変奏曲」でさえ、湧き上がる喜びに踊りだしそうな、溌剌と生命力に満ちた演奏です。それはもう、耳の肥えた評論家でなくとも、私のような音楽素人にもわかるほど・・・ 低い椅子に座って前かがみで演奏する演奏スタイルも独創的ですが、粒だった指遣いというか、10本...


  • 2010

    7月

    08

  • 『ぼくのエリ 200歳の少女』クロスレビュー:猟奇と成長、そして愛の物語

    原題は「LET THE RIGHT ONE IN」 「入っていいの?」 「いいよ」 家人に招かれなければその家に入れない というのはヴァンパイア伝説のお約束。 そう、これって今巷に溢れる吸血ものとは一線を画した 正統派ヴァンパイア映画なのです。 「ぼくのエリ」という邦題からは想像できないスプラッターシーンも。 このカテゴリーを上映したことのない銀座テアトルシネマでの公開。 ...


  • 2009

    11月

    01

  • 私もワカラナイ

    あのトリュフォーの「大人は判ってくれない」の日本版ともいえる作品ですから、 周囲の大人たちから信用されず、だんだん見放されていく少年の深い悲しみが胸をつきます。 ひねくれているとか、荒れているとかではなくて、 理解してもらえない少年が、ただ一人で貧しさと闘いながら次第に孤立していく・・・ 亮少年のなかに、アントワーヌ・ドワネルを感じる瞬間でした。 また、育児放棄の母親から置き去りにさ...


  • 2009

    8月

    23

  • 「ディズニーランド・・・冒険の国」がよみがえりました

    年配の人しかわからないと思いますが、 40年くらい前に実在した人気テレビ番組「ディズニーランド」。 「おとぎの国」「冒険の国」「開拓の国」「未来の国」 ティンカーベルが杖をふると、4つのくにのなかから 今日のお話がわかるのだけど、 そのなかの「冒険の国」というのが、 まさにディズニーネイチャーが復活させようとしている 野生の動物たちの生態をあつかったノンフィクション・・ なので...


  • 2009

    7月

    05

  • 黒人をみたことないから偏見がないんだ

    1983年、NYで起きたあまりにミステリアスな殺人事件。 「プリマヴェーラの頭像」「楊枝をくわえた兵士」 「ドイツ製の銃」「お守りの十字架」・・・ さまざまなアイテムが40年をへだてた イタリア・トスカーナとNYをリンクし、 最後にはほとんどの伏線が見事に回収されて 「よくできたミステリー」としても楽しめるのですが・・・ スパイク・リー監督の、アフリカ系アメリカ人ならでは...


  • 2009

    6月

    16

  • 未完成だから愛はロマンチック

    カタルーニアの国民性や ガウディやミロの研究をするために やってきたパルセロナのはずが、 女たらしの画家と出会って、 違うお勉強をしてしまったひと夏・・・というお話。 四角関係とか、同性愛とか、発砲騒ぎとか、 道義的に問題ありのアイテムも出てきますが、 全編、副音声なみのナレーションがはいり、 余韻を残すこともなくサクサク話は進みます。 見どころはハビエル・バルデムに...


  • 2009

    5月

    27

  • ジーンズ売ッテクダサイ

    私たち日本人のだ~い好きな 「雪の女王」や「チェブラーシカ」が作られたのも 冷戦のソビエト時代でしたが、 今回はいかにも「あちらの国」らしい アヴァンギャルド~プロパガンダアニメーションを鑑賞しました。 「ソヴィエトのおもちゃ」は、 太ったブルジョアから税金をむしりとる とりとめのないイメージの連鎖で、 切り絵を使ったコマ撮りの手法の「動く政治ポスター」。 京橋のフィルムセン...


  • 2009

    2月

    10

  • 美しいケーキと男たち

    この映画にはヒロインは登場しません。 男性ばかりの映画なんて、戦争ものかスポ根ものとおもっていたのに、 見事に甘く切ないお話に仕上がっていました。 三枚肉と焼酎好きの辛党の洋菓子店オーナーのジニョク。 「魔性のゲイ」で男性を翻弄する天才パティシエのソヌ。 超甘党の元ボクサー、ギボム。 ジニョクのおさななじみのギャルソン、スヨン。 最初のうちこそタッキーや椎名詰平や藤木直人の顔...


  • 2008

    11月

    24

  • パリの空の下・・・

    重い心臓病の、元ダンサーのピエール。 彼は心臓移植の日をむかえるまで、自室から パリの街並みとそこを行きかう人たちを眺める毎日を送っています。 向かいのアパルトマンに住むソルボンヌの学生レティシア。 ピエールも憧れる美しい彼女は お似合いのボーイフレンドがいながら 歴史学の教授ロランとも関係をもっています。 「若さが加わった美しさは理不尽で不作法・・」 「君の肉体を罰したい・・...


  • 2008

    10月

    07

  • 17世紀スペインを堪能しました

    スペイン史はイギリスやフランスのようには学校で学ばないので 難しいものと思いこんでしまうのですが・・・ 現在公開中の「宮廷画家ゴヤはみた」より1~2世紀前の17世紀の スペインが舞台となっています。 アラトリステはその時代に生きた架空の兵士(傭兵ときに刺客)ですが、 国王や詩人のケベードなどは実在の人物で、 5巻からなる原作本は歴史の教材としても使われているほどなので 時代考証はしっ...


  • 2008

    9月

    07

  • わたしがまもってあげる

    ラストの思いがけない結末には、 「どこにこんなに涙があったんだろう」 と驚くほどの涙が頬をつたって膝を濡らしました。 10歳のベティはちょっとこわがりの繊細な女の子。 大きなお屋敷に住んで、パパは精神病院の院長。 一見幸せそうにみえるけれど、小さな胸には悩みもあります。 いつもけんかばかりの両親に、寄宿舎に入ってしまった姉のアニエス。 ついにママは恋人のもとに行ってしまいました。...


  • 1-11/11

kerakuten

ゲストブロガー

kerakuten

“最近になって、月に15本くらい映画をみるようになりました。原作本の感想とあわせて、ブログに書き込んでいます。 ”