2015-05-16

カセット・リリース with VOMIR このエントリーを含むはてなブックマーク 

 先日のスイスからの"..."を迎えての「ひどいイベント8」、もしご来場いただいた方がこちらをご覧になっているのでしたら、「ありがとうございました」、と改めてお伝えしたいと思います。
 4人のライブ演奏は、小音量と爆音が交互に放たれる、しかもどちらもヘンテコな、しかしながら悪ふざけでは全くない、上品な?雰囲気でまとめられたのではないかと思います。(最後のおまけDJとVJはメチャクチャでしたが、、)
個人的にもパソコン2台で敢えてとても音楽的に演奏したのですが、なかなかいい具合に演奏できたと思ってます。

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 さて、本題。
 数年前からこっそりスタートしていたVOMIRとの共作(彼のRoro Perrot名義とは、去年7インチレコードをリリースしました)がようやくリリースされました。
VOMIRは、ここ数年主にヨーロッパで人気のあるノイズの新ジャンル、ハーシュ・ノイズ・ウォールのゴッドファーザーで、徹底して音楽的な展開を排除したノイズの壁のみを制作している、しかもものすごい数のリリース歴を持っているアーティストです。
 ノイズというジャンルもかなり”音楽的に”成熟してしまって、本来のノイズという既存の音楽に対するカウンターという概念は失効した訳ですが、ハーシュ・ノイズ・ウォールはその点を極めてクリティカルに突き崩して、もう一度ノイズ・ミュージックを純粋な雑音へと進展的/発展的に収縮させた発明と言っていいのではと思います。

 今回は彼が送ってくれた20分の素材(この時点で完成してもいる)に僕の打ち込みによるデス/ブラック・メタルの特徴を引用したビートにわずかなDUB感を加えて編集した、とは言っても音楽的な展開がない、ウルトラ・ミニマルな20分の音が2トラック収録されています。レーベルはFrancisco Lopezや、Francisco Meirino、Michael Espositoらの作品もリリースするドイツのレーベルGERÄUSCHMANUFAKTURです。
 こちらのレーベルのBandcampで全編聴くことが可能です。カセットテープとしてのフィジカルなものは限定50個で販売を開始してます。
https://geraeuschmanufaktur.bandcamp.com/album/collaboration


 ちなみにジャケットのアートワークも僕が作りました。ブラック・メタルにインスパイアされたこともあってサタニックな趣を、敢えてサイケな色を用いて制作しました。

 是非スピーカーが吹っ飛ぶくらいの爆音で体験して欲しいと思います。もはや、ある種のトランス状態を引き起こすような宗教儀式的な不思議な感覚を得られるはずです。

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※画像は例のジャケットアートワーク。実物は、これに加えてレーベル・オーナーのJan Warnkeによる、僕の名前とVOMIRの文字をあしらった、これまたサタニックなロゴの帯が付きます。

キーワード:

ノイズ / ハーシュ / ウォール


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菊地良博

ゲストブロガー

菊地良博

“宮城県在住 美術家/実験音楽家 ”


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