そう言えば、この間靖国通りを歩いていた時(市ヶ谷近辺)、
前方から、アイスクリームボックスのような白いワゴンを押した男女の二人連れがやってきて、
私を見つけてワゴンを止め、
「二十秒だけでもこの中を見てくださいませんか？」
と言うので、私も思わずなんの見世物かと思って足を止め、彼らがワゴンの蓋を開けるのをおとなしく待ったら、
中にぎっしり入っていたのは、棹物の冷蔵チーズケーキだのなんだのといったお菓子で、
エプロンを着けた彼らの格好から、
イヴェントに出店してあまったものだから、お安くお分けします、とでも言うのを期待したが
（あるいは、あまっちゃったからお一つどうぞ、とか。そんなうまい話、あるわけないか）、
通常価格で売り込みを始めるので、
足を止めちゃったこっちも相手に期待させて悪かったな、とは思ったものの、
「う～ん、でも、こういうの買っても持っていくところないから～」
と断った。
なんか、カマンベールチーズのケーキみたいだったけど、
同じチーズケーキならこってりしたほうがいいかも。
カマンベールとか淡白なチーズで作ろうという人々の気が知れん。
しかし、彼らはこうやって新幹線の中の車内販売のように、靖国通りをずーっとワゴンを押しながら売り歩いていくのだろうかと思って、
なんか、効率悪そうだな、とよけいな心配をしたものだけど、
今、これを書いていてようやく、そんなことそれこそあるわけがなくって、
公園で販売でもして帰る途中で、あんまり売れ行きがよくなかったから、前から歩いてきた私に売り込んでみようと思っただけだったのだろうことに気がついた。
あほだね～←自分が。
そろそろ関東も梅雨入りかもね。
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写真はその靖国通りで出遭った、こってり感のあるオブジェ。
「水の鼓動―絆Ⅱ」 by 高濱英俊
