2008-06-20

全てはお客様のために! このエントリーを含むはてなブックマーク 

 良く耳にするこの言葉。うそ臭く聞こえる人手をあげてみてください。皆さんの反応はどちらかわかりませんが、僕は「聞こえの良いことを言って、お客さんの心をコントロールしようとしているに違いない」などと、ひねた考え方をしていました。しかし―。
僕はあるインターネットカフェでバイトをしています。そこは業界一(業界の全てのはあくしてはいませんが…)ではないかと思うぐらいにしっかりと、お客様と向き合って営業していると思っています。別に今働いているから、身内自慢するわけではなく、働く前にお客さんとして店を訪れたときからそう思っていました。接客、提供するサービス、店内の雰囲気、清掃の状態などを他店と比較したとき、(僕は、インターネットカフェがけっこう好きなほうなので、7軒から8軒くらい入ったことがあります。それが少ないか多いかはわかりませんが)僕の中でそこが一番でした。
さて、そんな僕から評価の高いネットカフェの先輩に仕事を教えていただいて、仕事中「お客様のために、急いで清掃をするし、ドリンクもなくならないうちに補充するし、トイレもきれいに保つ」などと心得を教えてくれます。でも結局それは自分がやりやすくするためにやっているのだろうと思っていました。急がないと、ピーク時にグチャグチャになって店が回せなくなったり、補充しとかないとクレームで時間をとられたり、トイレもつまって清掃と修理の時間をとられたりなど、自分中心なんだろうと思っていました。良いとか悪いとかではなく、実際にそういう意味も半分あります。大切なのはバファリンの半分がやさしさからできているということと似ています。
勤務開始から半年くらい経った頃、だいぶ先輩ともうちとけてきて、プライベートでご飯を食べに行きました。そこで僕は、「お客様のために!」が本物であることを知りました。先輩は言います。
「サービスを提供する側にはマナーがある。でもサービスを受ける側にもマナーがある。お金を払う人が偉いわけではなくて、サービスの対価としてお金を支払うわけだから、対等なんだよね。」
マナーという言葉が出た時点ですでに自分以外を意識しているということだと思います。しかもお客様に媚びるのではなく、サービス = お金 として、お客様のマナーについても述べています。例を挙げればたくさん出てきてしまいますが、わかりやすい例を挙げれば、ご利用の席をすさまじい勢いで汚される方がいらっしゃいます。これは果たして当たり前のことでしょうか? 文句を言うわけではありません。その後に控えているお客様のことを考えているのかということです。席の汚れがひどいほどに、当然清掃時間も多く必要とします。自分は待たされたくはないが、他の人が自分のせいで待たされるのはいいのか? といったことではないでしょうか。その空間は自分の部屋ではなく、借りている空間だということです。しかも複数の人が利用します。自分以外の人間が関わってくるならば、マナーは必要。僕はそう解釈しました。
「お客様のために!」という言葉を実践している人は本当にいます。「きっとあのフレーズの後ろに本気の人がいる」と信じられるようになりました。僕も要シフトチェンジ。

キーワード:


コメント(0)


音区間

ゲストブロガー

音区間

“傷を隠さず、爪を隠して生きていこう と思ってはいますが……。主張してしまう未熟者”