2008-06-29

ラチュウミア聴こっ! 09 ウィレム曰く…  il a dit que... このエントリーを含むはてなブックマーク 

で、27日の夜、スタジオにこもって練習しているウィレムに、ちょっとばかしインタビューしてきました(Yさん通訳メルシ)。例の特殊調律と内部奏法の話。やっぱりフランスでは、そんなにうるさくないみたいです。現代音楽では内部奏法が使われている作品はたくさんあるし、そんなのダメ!できない!とは言われないらしい。

「写真、撮りたいよね?」と言ってくれて、「じゃあリサイタルでやるすっごい楽譜ね」といって巨大な楽譜を出してきて、1枚とったのがこの写真。これ、ブークーレシュリエフの「群島 第4番」の楽譜。おおこれは!チラシにも掲載した彼のプロフィールにも出てくる、例のあれではないか。

「グラフィックとして壁に貼ってあったA・ブークレシュリーフの『アルシペルIV』(1970)の楽譜をはがして、トイピアノで弾いていたという。」という話。ほんとかどうか確認したら、え?うーん…壁に貼ることはなくもないけど、とつれないお返事。あれ?ガセネタだったのか?ル・モンド紙の記事から引用してきてるはずなんだけど、確認しなくちゃいけなくなってしまった。けれど、普通の五線譜ではなく図形楽譜で、確かにグラフィカルではある。壁に貼るとよさそうではある。ということでどうでしょう?

そのあとは、インタビューというより、ワタシの個人的な告白タイムみたいになっちゃって、ソウルのコンサートよかったですぅ!とか、ヘンリー・カウエルの「3つのアイルランド伝説」は、マーガレット・レン・タンとカウエル自身の演奏の録音を聞いていて、クラスター奏法のこの曲をウィレムがどう演奏するのか、すっごく楽しみですぅ!とか、そんなことばっかり言って時間が過ぎてしまった、スミマセン。

でも、日本の皆さんへのメッセージはちゃんと頂いて参りました。またちょっと創作入ってますけど、こんな感じ。
「リサイタルでは、新しい作品をたくさん紹介したいと思って、プログラムを考えたんだ。ハーヴェイの「メシアンの墓にて」はO.メシアンへの、シュトックハウゼンの「ピアノ曲第7番」はシュトックハウゼンへの、オマージュとして弾くつもり。カウエルからジョドロフスキまで、すごく違うさまざまな作品を演奏するので、お楽しみに!」

裏方の役得ですが、間近でナマ音で聴けるのは実に嬉しい。忙しくてじっくり聴く時間はないけど、用もなくステージの廻りをうろうろしてしまう。28日は、レ・タン・モデルヌのコンサートで、朝からピアノの調律が入り、そのチェックのためにウィレムがいろんな曲をちゃらちゃら弾いてみるんですが、グリーグのピアノ・コンチェルトが聴こえてきて、楽屋からステージまで走っていっちゃいましたよ。うわー、華麗なピアニストみたいじゃん、すげー! 調律師の方も、すごい方ですねーと、調律のチェックに余念がなく、結局本番を聴いていかれました。

そしてレ・タン・モデルヌのコンサート。ラヴェルの「序奏とアレグロ 」以外は全て、1990年代以降の作品というプログラムで、ラヴェルが古典に聴こえてしまうほど、でした。これについてもご報告したいのですが、だめだ眠たい倒れそう…明日もコンサート第二弾があるし。ウィレムの弾いた野平一郎さんの「もうひとつの…月」もPh・ルルー「コンティヌオ(ン)」もよかったのだけど、どうよかったのか書けるほど、頭がはたらきませーん。また今度。

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