2021-02-18

西川美和監督 「すばらしき世界」(新宿ピカデリー)を観て。 このエントリーを含むはてなブックマーク 

絶賛。すばらしい。役所広司さん出色の作品じゃなかろうか(全部観てるわけじゃないけど)。西川美和監督作品の中ではベストだ(これは全部観てる)。ひとりの男の生き様が2時間できっちり描かれていた。中盤の東京タワーを中心にした夜景の俯瞰とラストの青空、そして現れるタイトル「すばらしき世界」。素晴らしい。役所さんが演じるアウトローが巣立った施設で子供たちと興じるサッカーシーン。号泣。ポン友六角精児が演じるスーパー店長が、これまた良い。いや、いいぞ。お世辞じゃなくていいぞ。役所さんに金を貸すシーンには泣けた。六角の芝居で初めて泣いてしまった。ラストの肩を揺すってやさぐれるとこなんて、ああ…おい、六角、これいいぞ。よくやった。思わずすぐに観劇感激メールを送ってしまう。他、脇、全部良い。キムラ緑子さん、良いねえ。あのシワが良い(女優さんには失礼かも知れないけど)。あっ、撮影が笠松則通さんだ。あの「狂い咲きサンダーロード」の。いいねえ。ラストのワンカット。俺の映画史上に残る名シーンだ。これをネット配信で観る奴は馬鹿だ。ノータリンだ。ああ、素晴らしかった。新宿で美酒に酔う。けど、8時で追い出された。チェッ。

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大倉順憲

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