2021-12-23

矢沢永吉 CONCERT TOUR 2021「I'm back!! ~ROCKは止まらない~」(日本武道館)を観て。 このエントリーを含むはてなブックマーク 

12月21日(火)1階南スタンドA列13番。
 来年でデビュー50周年の永ちゃん。72才。彫り刻まれたシワだらけの笑顔で、絞り込んだ肉体を最大に駆使して動き回る姿には、男の哀愁を感じる。ミック・ジャガーのスタイリッシュなステージングとは対極的だ。ロッド・スチュアートを真似たマイク・アクションの際、生じる「ゴツン!」というマイク・ノイズも、今迄観た中で、最も大きなボリウムに思えた。それは気合いの入れ過ぎなのか。加齢によって失われてきた繊細さなのか。楽曲も、ほぼバラードとミドル・テンポで、俺は「恋の列車はリバプール発」だけ胸が騒ぐ。無理にツッパッて(たように思う)、「イクぞ!イクぞ!」「ロッケンロール!」等と鼓舞してた頃よりも、俺には一番しっくりきたステージだった。俺の肉体も衰えてきたということなのだろう。スタンド1番前だったので、前に立つ客がいなかったのが幸い、初めて全編着席で鑑賞。あ、やっぱり衰えたな、俺。

「タオル投げ」「永ちゃんコール」禁止のお達しを、キッチリ守って手拍子する白スーツにリーゼントのコア・ファンにも切なさと愛おしさを感じた。

 色川武大の「狂人日記」。矢沢永吉主演で映画化はどうだ。今なら良いぞ。誰か永ちゃんを口説いて、企画して欲しい。

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大倉順憲

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