2008-12-01

「東京!進め!!」《A-HUM MUSIC FESTIVAL 2008》@ 両国国技館 このエントリーを含むはてなブックマーク 

日にちが変わってしまいましたが、11/29は両国国技館にて記念すべき第一回目の《A-HUM MUSIC FESTIVAL 2008》を観に行く。

『「魂を持ったARTISTをKOKUGIKANで燃焼させる」をテーマに、様々な年齢層のオーディエンスとアーティストが一体となってこの音楽祭を楽しんでもらう』ということで、ブランニューメイドのIshiharaさん(《渚音楽祭》や、《BODY & SOUL》のオーガナイザー)他が立ち上げたイベントです。

このイベントはスタートが13時とあって、会場の外はピーカンな青空と太陽!開演30分前に到着し、スムーズなエントランスを抜けると、まさに日本の由緒正しい整然とした雰囲気に包まれます。。そして、まず最初に気が付くのはあの独特の匂い!

そうです、国技館とあって本場の「ちゃんこ」が売っているんですね〜...もー、さっそく「花より団子」状態です。聞くに、本当のお相撲さんに配られる「ちゃんこ」らしく味は絶品。鶏肉、豚肉、つみれ、そしてたくさんの野菜の旨味がたっぷり入ったそりゃもー絶品でして、ぶっちゃけ3回くらいは食べました。2階にある大きなテラスで、ビール片手にのんびりしながらちゃんこを食べる。。。これでもう元は取った様なもの...ってオイ。

そんなこんなしているうちに、ライヴがスタート。まずトップを飾ったのが[ Jemapur w/Weirdcore ]。深遠なピンク・ノイズが会場を覆い、それがクールなPad音に変わってゆく。その中でグリッチを通過したミニマルなブラスト・ビートが踊り、リチャード・ディヴァインやμ-Ziq、またはO.N.Oさんのようなディープな世界を演出していました。なんと若干21歳ということで(!!それだけでもびっくりですが、まだ始まって間もない会場を瞬時に彩るサウンドは、もうこの時点で唯一無二でしたね。そして、そのバックに映像をつけていたのが[ Weirdcore ]。海外のアーティストで、僕の好きなSquarepusherのVJとかをしているヒトです。日本の『能仮面』をキャプチャーしてそこにかなりヴィヴィットな色や図形をはめていました。ザクザクと音にシンクさせていくというか、シンプルなんだけどトリッキーな感じが面白かったですね。

、、、しかし、いきなりこの世界観が「13時の快晴の国技館に流れる」ってだけで、だいぶ異世界でしたよ。ええ。時間感覚失いましたもん(笑。

そしてJemapurが終わったと同時にSEが流れ、すぐさま[ EGO-WRAPPIN' ]がスタート。オーセンティックなDubアレンジのカヴァから始まったステージ、待ってましたとばかりオーディエンスが前に押し寄せていく。久々だったのですが、中盤のロックな(というか初期のULTRAVOX!やMAGAZINEのような)ステージはかなり衝撃的で、オーディエンスもかなり煽られていましたね。ちなみに前回の『GO ACTION』というアルバムは凄く好きだった。もちろん彼らのアンセムも出し惜しみすることなくあっという間のステージ。うーん、さすが。

その後はLITTLE TEMPOまで[ Weirdcore ]がVJ Show。ちなみに会場が国技館ということもあって、アリーナを囲んで「枡席」があるってのがメチャメチャ面白いですね、ここ。みんなごろんってなったりしてましたが、なんかその「慣れてない感」がものすごく不思議な雰囲気を醸し出していましたよ(笑。

セットチェンジもおわり、ほぼ定時にLITTLE TEMPOのLIVEがスタート。何年か前の《渚音楽祭》以来でしたけど、やっぱり気持ちがいいですねー。TICOさんのMC1つで、会場がふわぁーっと笑顔になってゆくのを会場で観るたびに、「うわ、すげー」って本当に思います!!たまたまこのタイミングでウチの子どもたちも会場に来たんですが、スティール・パンの音が楽しいらしく、すぐに会場に入り、ずーっと観てました。おわって久々にBassのSEIJIさんにお逢いできたのも嬉しかった。

この後は外に出て「ビール→ちゃんこ→ちょっとステージ」のフーテンコースw。徐々に暮れてゆく空を観ながら、会場の漏れた音を何とはなしに聴いているのは本当に気持ちがよかった。途中控え室でEGO WRAPPIN'の2人と話したり(Gtrの森さんとクリス・カトラーのハナシで盛り上がるとは意外だったなぁ)、内田直之さんと機材話したり(内田さんは、今年の9月にウチのスタジオを使っていただきました、ありがとうございますっ)、DJ DaiやILL-BOSSTINOとあいさつしたり、ステージ制作スタッフと話したりしながら、なんと気が付けばもう最後のTHA BLUE HERB。

一昨年のFUJI ROCK以来の彼ら。相変わらず首尾一貫ブレの無いそのスタイルは、何もしなくても空気がピンと張りつめるかのよう。ILL-BOSSTINOが目を閉じて矢継ぎ早に繰り広げるフリースタイルは、会場の一人一人に祈りを捧げているかのような、時にホーリーな気分にさえなる。特に後半で見せた「未来は俺等の手の中」、「Mainline」のパフォーマンスは見事。どうでもいいが、彼らのライヴの照明で見せる青は、そのどの青とも違く見えてしまうんだよなぁ。

最後にBOSSがフリースタイルで、会場のスタッフたちの感謝の意を伝えるところはなんかグッときた。うーん、侍ですな、彼らは。素晴らしい。

と、いうことでジャスト21時に全てのステージは終了。この時間に終わってくれるのは、子どもがいる僕としては有り難かったり。夜中のイベントでは無いから終電も気にせず、なおかつ両国ということもあり、美味しい店を探して散策もできますしね。

いやいや、でも楽しいイベントでした。

実は去年同じ会場で《Connect’07》( http://www.hmusic.jp/connect07/ )というイベントを観に行ってたんですが、その時はオールナイトだったんです。で、正直言って後半のオーディエンスの乱れた行動が目立ち(場内禁煙なのに普通に歩きながらタバコ吸ってたり、ビール缶は通路に散乱、ゴミ等々)個人的にはちょっと嫌な雰囲気にもなったのですが、今回はびっくりするほどクリーンで、場内飲食禁止でもかなりきちんと守られていた気がしました。まあもちろんオールのダンス・イベントとは内容も違うので、そこと比較するのもどうかとは思いますが、それでもやはりオーディエンスの人たちが「守るべきものを守るコト」によって、イベント会社がまた国技館という素晴らしい会場をおさえることを認められたり、もっと他の面白い場所を借りられたりできるんですよね。

やはりクリーンなイベントが行われることによって、みんなの楽しい場所はどんどん続いてゆくわけですし、少しでも悪い評判があがると、すぐに都内のイベントなんて無くなってしまうものだから、今回そういった意味を含めても、大成功なイベントだったんじゃないかなぁと思ったり。うん、来ていたお客さんも、そんなふうに感じたのでは無いでしょうか?あ、ちなみに今日は同じ会場で《BODY & SOUL》だったんですね。どうだったのかな?

ということで、また来年のこのイベントが早くも楽しみになって来ました。リーズナブルな値段も考えて、凄く充実しているイベントだと思います。次は出てみたいなー、なーんて(笑。

ちなみに上のタイトルはILL-BOSSTINOがライヴ中に言ってたコトバ。

キーワード:

A-HUM / MUSIC / FESTIVAL / 2008 / Jemapur / EGO-WRAPPIN' / LITTLE / TEMPO / THA / BLUE / HERB / イベント / 音楽


コメント(1)


  • ichi-ohyama 2008-12-20 12:17

    そう、東京はボーッとなどしていられないのです
    世界一大きな都市なんですからその責任は負わないとですね

    それにしろこれにしろいい意味でもそうでない意味でも
    泣けました

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