「そんなもの、見てたんですか?」とかいう突っ込みも入りそうだけど…。
時期的にそろそろ終わりだなとは思っていたけど、次回がついに最終回。
これだけ律儀に見続けた大河ドラマは、私の3本の指のひとつに入るだろう。
たいていは第1回目をとりあえず見て、
なんとか3月ぐらいまで見たところで挫折するのだけど、
今回は逆さまに3月ぐらいから見始めて
(確か、「お姫様教育」とかいうある日のタイトルに引かれたからだった)
どうにかここまで見続けることができた。
途中、嫁ぎ先の夫(すなわち、徳川家十三代将軍家定)が死んだあたりで
(もう、ロマンスないんで)、
ふっと興味がそがれ、見るのをやめるところだったけど、
今度は、和宮と十四代家茂のロマンスに関心が移り
(ってか、そうなるようにさせる脚本だったんだけどね)、
なんとか視聴を継続。
あの大奥というむだな世界で、
明日のゴハンも寝床の心配もなにもない人たちが、
どうでもよさそうなことに始終悩んだり苦しんだりしているさまは
(非生産的な空間であるからこそ、むしろ悩みや苦しみを大量生産?)
たまにつき合い切れなくなる時はやっぱりあったけれど、
も~、女のメンタル・ワールドそのものって感じで
(その分、歴史の表舞台に立ってきた男の世界が希薄で、
転換期の変動感が足りなかったけど)、
あの、身の周りの者たちに対する女性的な気遣い、思いやり、
逆さまにそれがすれ違った時の寂しさ、悲しさなどが連綿と描かれ、
私も篤姫と共にずい分と涙しました…(これも、人によってはええ! とか驚きそう)。
終わっちゃうのは、やっぱりちょっと残念です。
ところで、きのうの予告で気がついたのだけど、
その『篤姫』の最終回のタイトルが、なんと私がコンピに入れるために作った、
Venus in Virgo(with 有馬純寿)の曲タイトルと同じ。
"しまった…"とかも思ったけれど、
平凡ちゃあ平凡(あるいは、単純)なタイトルなんでしょうがないですね。
ってか元をただせば、なんだかんだ言っても、
底辺では篤姫のキャラクター設定に共感するものがあったからこそ、
ここまで見続けていたわけで、あたりまえと言っちゃああたりまえなんですが。
それはすなわち、『一本の道』…自分、副題つけておいてよかった…。
ちなみに、このコンピは制作者が出す出すと言ってまだ出していません。
ホントにいつ出すの、Goveっち…?
さて、話は戻って『篤姫』のほうの主人公、天璋院は、
その一本気さゆえ、
夫の代わりに必死に守ろうとした(そんなもの守ろうとするな、と言いたくなったが)徳川家を守り切ることができず、
自分が守ると公言した大奥も最終的には解体させることとなり、
本音は「無念」なのだと江戸城の去り際に側近に漏らすのだけど、
逆に、あなただからこそ、このように大奥をきちんと終わらせることができたのだ、とねぎらわれる。
どんなに固い信念と決意の下で果たそうとしたことでも
(そして、信念はしばしば人の頭を固くさせる)、
結局は果たせずに終わることもある。
その時にそのカチコチになってしまった頭で、
どのように自分を納得させるか、が観念のしどころで、
それがまたその人の次の人生につながっていくわけです。
おそらくこのドラマは、どんなに悲劇的で物悲しく最終回を描いたとしても、
決して篤姫を失意の人としては終わらせないことでしょう。
ということで、次回が『篤姫』の最後。
にゃんこ、ティッシュの用意必至です!