2008-12-29

2008年12月26日 このエントリーを含むはてなブックマーク 

12月26日(金)
 締切の原稿が書きあがらず、仕事先に持っていく。それでも途中のサンクスでコンビニ価格で千円になっている『地球の静止する日』と『クレオパトラ』を購入。
 仕事終わって終電ギリギリ。フト立ち止まり、ナイト上映の映画を観てから原稿書いた方が効率良く書けるだろうと考え、バルト9で佐藤嗣麻子『K-20 怪人二十面相・伝』(☆☆☆)を観る。白組でも『Always 三丁目の夕日』シリーズは死ぬほど嫌いだが、『リターナー』は好きだ。だから、山崎貴が監督ではないとは言え、この作品には期待するものがあった。日本映画でも白組なら質の高い特撮を見せてくれる。何より、フルCGにせずにミニチュアとの併用も好ましいし。中盤の、松たか子が泥棒長屋に連れてこられるまでは面白い。以降の庶民の生活云々というところでそれまでの激しいアクションが一段落して食卓を囲うようになると、途端に演出が停滞してしまう。
 伏線があまりも分かり易いとか諸々言い出せなくもないが、白組だけにクライマックスまで質の落ちないVFXが楽しめる。言ってしまえば『ルパン三世 カリオストロの城』と『天空の城ラピュタ』をまんまやっているわけだが、松たか子が令嬢役は年齢的に厳しいという点を除けば、『リターナー』が好きなら十分満足できる。
 何より、上海撮影所を架空の戦後日本の帝都として使用するのに『魍魎の匣』みたいにそのまんま使って、とても日本には見えないみたいなことはなく、白組だから繊細な微調整で、上海撮影所、セット、ミニチュア、CGが併用されているのは素晴らしく、この世界観を然るべき監督でやればさぞかし、という思いは毎度のことだが。

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モルモット吉田

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モルモット吉田

“映画日記のようなもの。”