2009-09-15

残酷なようで救いが有る、救いがあるようで残酷な、そんな正義の行方 このエントリーを含むはてなブックマーク 

物語はアメリカの抱える移民受入という問題を
数組の人達の行動を主人公の目を通して多面的に進行していく。

主人公の同僚家族、その同僚家族は移民である。
希望を抱いてやってきたアメリカで長年模範的に生活する。
だが、祖国で守っていた習慣や道徳観がアメリカンナイズされるにしたがって
耐えがたい悲劇を生み出していく。

就労ビザ?で合法的に入国したものの期限が過ぎて
なんとかグリーンカードを手にしようとするカップル、二人の結末は対照的である。
非常に俗っぽい、でもありえそうな展開で誇りを捨ててまで
グリーンカードを手にいれようとした女の手からスルリとカードはこぼれ落ちてしまう。
非常に説教臭い展開がある一方、
男の方は、運良く神父に助けられて、カードを手にすることが出来る。

道徳的な価値観を全面的に出すのかなぁ、と思いきや、
思想の自由を主張する若い女性に容赦ない横暴な権力がふるわれる、
アメリカの実像も垣間見せる。
だからこそリアリティがあって胸を撃つ力強さもあったと思う。

主人公のハリソン・フォードは随分年老いた感じがしました。
去年観たインディジョーンズの時も感じたことだが、
首のあたりの皺だらけの姿には年輪を感じてしまう。
だけどこの作品ではその皺だらけの首もとが味わいある奥行きを与えてくれていました。

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カサキ ケイ ♂

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カサキ ケイ ♂

“映画が元気の源、年間鑑賞本数200本を目標にしています。”