2010-05-30

不動産屋さんとの付き合い方 このエントリーを含むはてなブックマーク 

この文章は“一般社団法人 外国人生活サポート機構”(FOLIS)が契約者に発行しているメルマガ(FOLIS通信)に連載している「在住外国人に知っていて欲しいこと」の原文記事です。
因みにこのメルマガは、契約者に応じ日本語・中文(繁体)、韓国語の三言語で配信してます。

■不動産屋さんとの付き合い方

 現在、皆さんは家・部屋を借りて住んでいるわけですが、外国人の皆さんが“家や部屋を借りる”というのは大変なことだと思います。在日外国人情報センターが2006年に調査したところ、外国人の人が“家や部屋を借りる”ためには平均15.8軒の不動産屋さんを回る必要があったという結果が出ました。

 サービスの行き届いた日本で、“お客さん”であるはずの外国人(実は日本人も)が“小売店”である不動産屋さんに、なぜ相手にされないか……それは不動産屋さんが外国人や日本人の“お客さん”を本当のお客さんとは考えてはいないことが最大の理由です。

 不動産屋さんが本当に“お客さん”だと思っているのは誰かというと、賃貸物件のオーナーです。賃貸物件を借りたい人よりは、その所有者の方が多く、賃貸物件がなければ不動産屋業界自体が成り立たないわけです。

 その結果、不動産屋さんはオーナーの立場に立ち、賃貸希望者(外国人・日本人共に)がオーナーさん所有の物件に住んだ場合、オーナーに迷惑(家賃や近隣住民とのトラブル等)を及ぼす心配がないか“審査”することが求められています。不動産屋さんはオーナーの代行者という立場を取っているため、一般の小売店などとは違って、“お客さん(この場合は賃貸希望者)を選ぶ立場を取る”というわけです。この場合、日本に戸籍の無い外国人はかなり“信用が無い人物”と見られがちです。

 だから賃貸希望者が不動産屋さんを訪ねる場合、出来る限り“不動産屋さんに信用してもらえる”よう心がける必要があります。例えば服装。私は外国人の友人が不動産屋さんを回る際に「持っている服の中で、最もフォーマルな服を着なさい」とアドバイスしています。不動産屋さんを訪れることは就職の“会社訪問”と非常に似ています。あなたが希望(就職したり、希望の部屋を借りる)を果たすためには、相手(会社の人事担当者や、不動産屋さん)に、あなたを信用してもらう必要があるわけです。こうした場合、当然、言葉遣いなどと共に服装にも気を使う必要だありますよね。それと同じワケです。

 不動産業界では外国人の評判が良くないというのは事実です。これは外国人客が、不動産屋さんに来た際に“借りてやる”という上から目線で対応してくることが多いから、と私は考えています。

 不動産を借りる場合、あなたは“審査される立場”であるコトを自覚して行動してください。

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Koike Akira

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Koike Akira

“「在日外国人問題」と「フィリピン文化」、「在日外国人メディア」に関しては専門家です。”


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