ドキュメンタリーです。
チラシにてんやわんやの・・・とあるので、最初三谷幸喜さんの映画のようなのをイメージしていたのですがちょっと違いました。
それもそうです。フィクションではなく、ドキュメンタリーなので。
そんな面白おかしくではないです。
これは色んな人に見て欲しいな~と思いました。
美術好きの人には、ちょっぴしですが、絵画の修復シーンもあったりと美術館の裏側も覗けて楽しいのです。
けれども、裏側の人間模様はとっても複雑でした。
アムステル国立美術館が改装のため2003年4月に閉鎖され、改修工事が遅延しオープンが延期され続けてる顛末が描かれています。
本来は2008年にオープンの予定でした。
が、2010年現在オープンに至っていません。
一応2013年予定とのことですが・・・どうなることやらです。
最初に建築計画に対して、サイクリスト協会の反対があり、そこから歯車が狂いました。
市民の方たちの意見も聞かないと・・・なのですが、美術館のことに外野がとやかくいうのは間違っているのでは・・・と思ってしまうのでした。
ちょっと違いますが、ルーブルのガラスのピラミッドだって最初出来たときはいろいろな意見があったものです。
でも、以外に年月が経つとそんなことどうでもよくなります。
以外にしっくりいってます。
色々な立場の人たちの色々な思惑。
途中館長も漏らしていたのですが・・・
新しい美術館としての再生プロジェクトでみんなアイデアを出し合い、より良いものを作り上げようとしてキラキラしていたのが、色々な弊害が出て何年も進まないでいると、みんな疲弊し、情熱が失われ何がしたかったのかわからなくなり、混沌としてしまったさまがとても哀しかったです。
そんな色んな人が鬱々していく中で、アジア美術担当の学芸員の彼の金剛力士像への思いにだけはとっても救われました。
彼のキラキラした瞳を観るだけでもこのドキュメンタリー価値があります。
夢を仕事にしていてその情熱が失われていないのは若いのとこれからというのもあるのでしょうが・・・
彼の瞳に何かを貰った気がします。