2008-04-07

『LOVE BRACE』 このエントリーを含むはてなブックマーク 

http://wagamamakorin.client.jp/kahara.html

 ここ↑の文を読んで、そのあまりにドラマティックで達者な筆致に簡単に影響され(本職の音楽ライターではなく、市井の歌謡曲愛好家みたい)、アマゾン・マーケット・プレイスで1円で購入(ただし配送料340円)。もちろん華原朋美のアルバムなんてまともに聴くのは初めてだ。

 華原の歌のあまりに不安定な音程にはかなり気持ち悪くなるけど(マーティン・フリードマン曰く「J-POPに慣れてないアメリカ人にとって華原の歌は、寿司を食べたことのない人がいきなり「踊り食い」にチャレンジするみたいなもの」)、確かにこれは、ひとりの歌手が一生に1枚しか作れないたぐいの特別なアルバムだと思った。そういう「名盤オーラ」がプンプンと漂っている。「I'm Proud」も、もちろん名曲であることはわかっていたが、ここで聴くと100倍ぐらい良く聞こえる。いやー、リアルタイムで聴かなかったことをかなり後悔。

 その後の華原の運命の変転を知ると複雑な気分になるけど、こういう一世一代の代表作を持っただけ幸せってものかもしれん。

「I'm Proud」のPV↓


小室の現在の奥さんであるKEIKOが小室の伴奏で華原の代表曲『I'm Proud』を歌った(正確にいうと、歌いかけた)という残酷シーン。小室は「ぼくの曲ですから」と軽薄な調子で言うけど、そりゃねーだろー。細木数子がうぜー↓


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コメント(2)


  • まこりんご 2008-04-11 15:38

    はじめまして。
    「わ、小野島さんが、うちのサイトのアドレス貼りつけているっ」
    ということで驚きつつ、お邪魔します。

    > 華原の歌のあまりに不安定な音程にはかなり気持ち悪くなるけど

    改めて聞くと凄いですよね。
    華原朋美って、日本の特殊な音楽シーンでなければおよそ成立しなかった歌手だと思うし、「LOVE BRACE」はそんな彼女だからこその名盤かなと。思ったりします。
    良くも悪くもJ-POPでなければ、こんなものは生まれない、という。

  • 小野島 大 2008-04-13 17:34

    >>まこりんさん
    うわっ、ご本人が! 
    私の名前を知っていただいていたとは光栄です。
    まこりんさんの文、いつも楽しく読ませていただいています。先日も明菜のライヴDVD(2006年もの)を、まこりんさんの文を読んで購入しました。めちゃくちゃ良かったです。

    華原朋美、確かに洋楽ではありえないタイプの歌手ですね。長く活動を続けてスキルをあげ成熟を重ねていく、というタイプでもないから、あの時代の日本で小室哲哉に出会ったことでほんの一瞬だけ光り輝いた歌手、ということでしょうか。ほんと、リアルタイムで聞いてその勢いを体感したかったアルバムと思いました。

小野島 大

ゲストブロガー

小野島 大

“主に音楽関係の文筆仕事をやってます。 ”