2012-04-06

『誰も知らない基地のこと』クロスレビュー:知らずにいていいのか このエントリーを含むはてなブックマーク 

 米軍基地の問題は沖縄普天間のことでしか知らなかった。しかしながら、日本だけでなく、全世界に700カ所以上あるという。特に、第二次世界大戦の敗戦国のイタリア、ドイツ、日本に米軍基地がある、というのを知るとまだ戦争は終わっていないかのようだ。
映画では米軍基地がなくならないどころか、増えている現状とその理由を教えてくれる。冷戦時代が終わった後にアメリカはすぐに新たな敵を作り出し、そのために戦争を起こし、軍事産業は大きくなる。「ルート・アイリッシュ」でも描かれていたように民間の軍事請負会社の存在も大きい。
 また、普天間基地をイタリア人の監督が取り上げたことについても意義は大きい。基地問題は個別にそれぞれ事情は違うだろうが、自分たちの土地を追われ、米軍の兵士の犯罪は治外法権になっていることなど、普遍的な問題も多い。
普段はニュースで聞き流してしまう普天間問題も改めて見つめ直さなければいけない。そういったことも含め、知らないということを認識するためにも日本人みんながみてほしい映画だ。

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ミッチ

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