2013-12-08

「歌と、ギターと、言葉」3、Reiko.A with Auristela このエントリーを含むはてなブックマーク 

3番目に出演する予定なのが、
私、Reiko.A(歌い手)と、Auristela(=アウリステラ、ギタリスト)。
そして、プログラムタイトルは「愛の劇場」。
なんで「愛の劇場」なのかというと、ほとんどがスタンダードナンバーのカバーで、
愛する思いや、愛する人を失った思いを歌う歌ばかりだから。

かつては恋の喜びを歌う歌も、このAuristelaにギターを弾いてもらいながら歌ったことがあったんだが……。
残念ながら今回は、そのレパートリーは出てきそうにもありません。
というのも、二人で初めてステージに立ってその曲を演奏して以来、
Auristelaは二度とその曲を弾きたがらなくなったからです。

なかなかに気難しい、いや、繊細なところのある人です。

しかし彼のギターにはふしぎな魔力があって、
彼の間奏が終わってからふたたび私が歌い出そうとすると、声が柔らかくなっている。
そのことに気づいた時、私はほとんど音楽の神秘を感じたほどだった。
意図しないところで、自分の思いがけない一面に出会ったからだった。
実際Auristelaは、私に初めてステージで笑顔で歌わせてくれた人だし、
包み込むような音色を奏でてくれる人だった。

けれど、彼のギターで歌わないままゆうに3年以上の月日が経ち、
あれだけ甘やかだったその音色にはどこかに現実の影が忍び込み、
ほんとは甘ったれなのかも知れない私の声にもなにやら自立心でも芽生えたのか、
「あの頃」のような味わいはなくなってしまった。

よくも悪くもほんとうに演奏行為とはその時、その場だけの1回限りのものであり、
留めておくことなどの決してできない、はかないものであるのを思い知らされる相手です。

でも、そうであるのなら変わり続ける今を映し出して、常に最高のものを生み出すのがミュージシャンの務め。

当日は多少、二人による即興のパートが混じることになると思います。
それから構成上、私のソロのパートもあるでしょう。
実際にはこれが久々の共演である上、いつでも最後のものになるかもわからないわけですので、
文字どおり一期一会の一瞬を、悔いのないものにできるよう自分で心がけたいと思っています。

写真はAuristelaのソロCD『Improcomposition』のジャケット。
絵を描いたのも当然彼で、そう言えばどこかこのジャケどおりの音色だと思う……。

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Reiko.A presents 第7回JIZAIKAN「歌と、ギターと、言葉」
12月22日(日)at 蒲田Studio80

当日の詳細についてはこちら。

http://www.webdice.jp/event/detail/11428/?date=20131203

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Reiko.A/東 玲子

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“human/cat also known as Nyanko A 人間/ねこ。またの名をにゃんこA”


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