骰子の眼

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東京都 品川区

2009-04-21 14:10


立川志の吉、U-zhaan、煙巻ヨーコ、カジワラトシオ、快快らが出演『ドクトク編集~メッタにレアな夢の競演!!~』

4月26日、GOTANDA SONICでイベント『ドクトク編集』が開催される。それを企画した謎の二人にインタビュー!
立川志の吉、U-zhaan、煙巻ヨーコ、カジワラトシオ、快快らが出演『ドクトク編集~メッタにレアな夢の競演!!~』
イラストレーター・師岡とおる氏が書き下ろした「ドクトク編集マン」

来たる4月26日(土)、GOTANDA SONIC(ゴタンダソニック)であるイベントがおこなわれる。その名も『ドクトク編集』。一風変わった名前で、しかもイベント内容は落語があったりタブラがあったりパフォーマンスがあったりと、ゴッタまぜ。一体誰が、このイベントを企てたのか!? さっそくインタビューにあらわれたのが、ドクトク編集部と名乗る井上さんと小堀さん。普段は某企業に勤める彼女らが始めたイベント『ドクトク編集』について話を訊いた。


── 「ドクトク編集部」を結成したいきさつを教えてください。

井上:二人でイベントしようよって話していて、今年3月の中旬頃に思い立ったが即日で結成しました。

── イベントをするからユニット名が必要となって「ドクトク編集部」、という感じですか?

井上:そうですね。「バンドしようぜ!」みたいなノリで。

── 「ドクトク」ってどういう意味ですか?

小堀:漢字で書くと「独特」、そのままです。

── カタカナで表記すると、また違う印象になりますよね。

ドクトク編集部

井上:実は「キン肉マン」からきてるんです。キン=カタカナ、肉=漢字、マン=カタカナ。「ドクトク」がカタカナで、「編集」が漢字で。偶然につながっただけなんですけど(笑)。

写真:イベント『ドクトク編集』を企画した小堀さん(左)と井上さん

小堀:以前からファンだった、師岡とおるさんにイラスト、「ドクトク編集マン」(メイン画像参照)を書き下ろしていただきました。ドクトク編集では、他のイベントとは違った面白い切り口でやろうと思ったんです。自分たちが感じる面白さなんですけど、概念にとらわれないような組み合わせのイベントをしたくて。普段のイベントやライブってあまり編集されていない気がするんです。たとえば、ライブハウスの中に入ってしまえば、セットリストがあって次から次へとライブが進んでいくのが普通なんですけど、そこの構成や演目や空間的なところにオーガナイザーである私たちがもう少し手を入れて、「編集」というイメージでやりたいなと。

井上:受け身の人でも楽しめるようなものにしたい。普通のイベントだと、ちょっと前方の見える位置に行って、その気にならないと気が入り込めなかったりする。せっかく行ったけど、その日の気分で楽しめなかったりすることもある。そうではなくて、受け身でも充分得したなって思えるようなイベントにしたいという想いがあるんです。エディトリアルな提案で空間を構成できたらいいなと思って。今回、“五月病をのりこえよう”というテーマがあるんですが、それが雑誌でいう巻頭特集(笑)。一貫性をもたせたいので、各演者さんにはこのテーマに沿ってやっていただけるようにお願いしています。


── 巻頭特集という発想が面白いですね。

小堀:五月病って鬱々として感覚が鈍るようなイメージが私たちの中にあって、そういう五月の鬱々とした感じを吹き飛ばすくらい、4月の時点で感覚をフル回転させて五月病を乗り切ってもらうようなイベントを提案していきたいですね。で、チラシのコピーにも「七官(注1)をフル回転」と書いています。

(注1)七官…五官(目・耳・口・鼻・皮膚)以外の世界

井上:小説家の尾崎翠さん(『第七官界彷徨』筆者)が好きなんです。YouTubeとか二次元のものだと感じないような、もっと先の感覚をフル回転させてイベントを楽しんでもらいたい。だからいままでとは違う何かを提案しないといけないなって。

小堀:いまは情報過多で飽和状態ですよね。

井上:イベントに行きたいけど行かない。知ってるけど、YouTubeで見たことあるけど…

小堀:YouTubeの映像で「これは面白い!」といっても、それを共有するだけで満足しちゃってるんですよね。

井上:誰かに特化したものじゃなく、誰でも楽しめるような、ひねくれた人もきてほしいな(笑)って思っています。

小堀:二人とも、音楽、パフォーマンス、舞台などジャンル問わず面白いものは普段から観にいってるので、いろいろなジャンルを同じ場所で全部見れたらおトク、嬉しいよねって。

ドクトク編集イベント
左より、立川志の吉、カジワラトシオ、煙巻ヨーコ、U-zhaan(ユザーン)

── 場所をGOTANDA SONICにした理由は?

小堀:何回か行ったことがあって、結構面白いものやっているところで。

井上:GOTANDA SONICでやるんだったらやるけど、別のところでやるんだったらきっと思いつかなかった企画だと思います。他のところでやる意味がそのときは思いつかなかった。

── というのは?

井上:場所に人が付いたりすることってあると思うんです。たとえば、アップリンクのテイストが好きで観に行くとか。そういう中でまだGOTANDA SONICって、一般にはあんまり知られてない、色が付いてない。

小堀:ちょっとアカデミックだったり実験的だったりという匂いはすごくあります。

井上:場所に注目してくれるような大人もいれば、こんな新しい場所があるんだって興味を持つ同年代や年下の子がいたり。可能性じゃないですけど、よくわからないイベントみたいなカテゴライズのされ方をするのはすごくいいと思う。いままでGOTANDA SONICでやっていたイベントを観てきて、私たちもやりたいなって。クラブもそうですけど、場所がないとカルチャーは生まれない。昔は雑誌のエディトリアルのなかで提案されていて、この雑誌が紹介しているハコにいったり喫茶店にいったりとか。ライブと場所とドクトク編集部がつながるような三角州みたいなことをやりたい。

── 今後もイベントはコンスタンスに続けていくのですか?

小堀:はい。でも今回みたいなイベントではないかもしれないです。ワークショップだったり環境イベントだったり映像だったり。ドクトク編集っていって、巻頭特集をかまえられるというところですごくニュートラルで、なんでもやっちゃえ!みたいな。

井上:だから、雑誌のように編集ってつければ、なにやってもいいんじゃないかと。

小堀:巻頭特集をかまえることによって冠が差し替えられるみたいな感じで。興味があることが二人とも多岐にわたるので、これだけっていうよりは自分たちが面白いと思ったトピックスや人とかを取り上げていきたいですね。

── 初めてのイベントとして、意気込みをお聞かせください。

小堀:みんながひっくり返るようなイベントができたらいいですね。振り返って逆立ちしても、もうしんどくない!見終わった後、ほんとは苦しいことなのに、苦しくないねって思うくらい概念がゴロンってひっくり返る。あれ?逆立ちが普通じゃなかったっけ?みたいな(笑)。

井上:すごい楽しい気持ちになって帰ってもらいたい。私は大阪出身で彼女(小堀さん)も転勤で大阪にいたんですが、大阪の人は楽しくてはしゃぐときには「きゃっきゃっしてて」っていう言葉を使うんです。その「きゃっきゃっ」というニュアンスが、東京の人には伝わりにくい。上手くいえないんですけど、今回のイベントでは「きゃっきゃっ」をしてもらえたらいいなとすごく思います。行ったら絶対みんなが楽しめるくらいのすごい間口の広いゆるい感じにしたいです。

小堀・井上:正直、がんばらないとね(笑)。

(取材・文:牧智美)

ドクトク編集部『メッタにレアな夢の競演!!』
2009年4月26日(日) 開場17:00 / 開演17:30

ドクトク編集チラシ

出演者:
立川志の吉
U-zhaan(ユザーン)
煙巻ヨーコ×カジワラトシオ
野上絹代+中林舞<from快快-faifai->

会場:GOTANDA SONIC(ゴタンダソニック)
(東京都品川区西五反田3-8-3 町原ビル1F)[地図を表示]
入場料:前売2,500円 / 当日3,000円
★ご予約はdokutoku_man@yahoo.co.jpまで。
氏名・枚数・連絡先をご明記のうえお願いいたします。尚、携帯メールへは返信が届かない場合がございます。
※詳細はドクトク編集部公式サイト


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