骰子の眼

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東京都 渋谷区

2009-05-11 20:24


昭和初期に活躍したプレス・カメラマンの作家性を探る展覧会『プレス・カメラマン・ストーリー』

ジャーナリストでもあり、アーティストでもあった。花形プレス・カメラマンたちの自由な表現に秘められたストーリーを追う展覧会が東京都写真美術館にて開催される。
昭和初期に活躍したプレス・カメラマンの作家性を探る展覧会『プレス・カメラマン・ストーリー』
秋元啓一 「銃殺―ある高校生の死」より (1965 年)

昭和の戦前・戦中・戦後の一時期に、作家性を強く意識した 5人のプレス・カメラマンを中心に焦点をあてた展覧会『プレス・カメラマン・ストーリー』が、東京都写真美術館にて5月16日より開催される。

大束女子プロ
大束元 題不詳<女子プロレス>(1960 年代頃)

朝日新聞社を支え、花形プレス・カメラマンとして活躍した影山光洋・大束元・吉岡専造・船山克・秋元啓一をはじめとする写真家たち。彼らは自社の仕事のみならず、他社の雑誌にも作家性を強く打ち出した作品を発表し、フリーの写真家たちと同じように自由な創作活動をおこなった。<新聞社に所属したスタッフ・カメラマン>という枠を越えて活躍できたという状況は非常に特殊で、彼らが朝日新聞と関わった時期がもっとも顕著であったといえる。

船山克
船山克 後楽園夜景 (1955 年)

本展では、プレス写真の使命とは何なのかを考察しながら、彼らがどのようなシステムを背景に仕事をしたのか、自由な環境が豊かな表現を生み出すことができたのか、という問いかけをベースに検証する。プレス・カメラマンの仕事を「フォトジャーナリズム」と「作家性」の観点から紹介し、平成 20 年度に新たにコレクションに加わった影山・大束の初公開作品も含め、収蔵作品を中心に約240点を展示する。

影山光洋

1942 年のシンガポール陥落に際し、山下・パーシバル会談の決定的瞬間を撮影した影山光洋は、5 歳で逝ったわが子の軌跡をアルバム『芋っ子ヨッチャンの一生』に綴り、見事な家族像を描写。また、無個性なニュース写真を撮る一方で、モンタージュを積極的に取り入れた作品を発表した大束元は、新聞紙上で「写真と文」をひとりで担当するというスタイルを確立した第一人者。このように、いままであまり注目されることのなかったプレス・カメラマンたちひとりひとりが背負うそれぞれのストーリーを、豊富な作品を通して紹介される。

写真:影山光洋 ヨッチャンさつま芋を肩に「芋っ子ヨッチャンの一生」より(1948 年 11 月)

同時に、当時の新聞や雑誌そのものも多数展示。『アサヒカメラ』や『アサヒグラフ』の誌面をディレクションしてきた感性も含めて紹介することで、プレス・カメラマンの生き方がよりはっきりと感じ取れる内容となっている。

webDICEユーザー対象に、抽選で5組10名様に同展の招待券をプレゼントします。応募方法は下記をご覧ください。




『プレス・カメラマン・ストーリー』
2009年5月16日(土)~7月5日(日)

会場:東京写真美術館3階展示室
(東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内)[地図を表示]
開館時間:10:00~18:00(木・金は20:00まで) ※入館は閉館時間の30分前まで
休館日:毎週月曜日(月曜日が祝日・振替休日の場合は翌日)
観覧料:一般500円、学生400円、中高生・65歳以上250円

【関連講演会】
2009年5月17日(日)
出演:
<第1部>13:00~15:00 玉木明(ジャーナリスト)×戸田昌子(写真史研究者)
<第2部>16:00~18:00 吉江雅祥(全日本写真連盟顧問)×白谷達也(写真家)
場所:1階創作室(アトリエ)
※展覧会チケットの半券(当日消印)をお持ちの方は、どなたでもご参加いただけます。
※各回とも、当日10 時より1階受付で整理券を配布します。(番号順入場、自由席)
※<第1部><第2部>は別々の整理券が必要となります。

東京写真美術館公式ホームページ


5組10名様に招待券プレゼント

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■応募締切り:2009年5月17日(日)

※当選者の発表は、招待券の発送をもって代えさせていただきます。

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