ドキュメンタリー『無言歌』より
2008年初夏、ミュージシャン・鈴木祥子に一台のHDカメラが預けられた。それからほぼ一年後、彼女のセルフ撮り中心のライブ、コンサート、スタジオなどの風景が綴られていくドキュメント（瞬間と瞬間の記録）が完成した。怒り、悲しみ、女性、亡き父、絶望、そして歌と希望。鈴木祥子がカメラに焼き付けた鮮烈なドキュメンタリー映画『無言歌』が、7月25日（土）より2週間限定で渋谷アップリンクＸで公開される。また、7月20日（月・祝）はミニライブ＆トークショー付きのプレイベントも開催。まもなく公開を迎える中、鈴木祥子さんに話を訊いた。
昨年でデビュー20周年を迎えたミュージシャン・鈴木祥子が、撮影、出演、主題歌を担当したドキュメンタリー映画『無言歌』は、彼女自身の1年間にわたるセルフ撮りをメイン素材に制作された映像作品である。シナリオもなくなすがままに撮影された映像で彼女の内面から滲み出た言葉がつづられる。
ドキュメンタリー『無言歌』より
「カメラを預かって、ほぼ1年間自分撮りをしました。ぜんぶ自分の部屋で撮っているので閉塞感があります（笑）。撮影期間にいろんなトラブル等があり、映画でもクラいことばかり喋ってます。その閉塞感がちょうどよかったというか、喋ってる内容に合っている、と思います。あと父親、という、自分の創作にとって重大な役割を果たした存在とその死について、たくさん考えることができました。“喋る”っていうのは本当、偉大な精神活動だとおもいます」
自身に語り続け、それが映画になるという新しい試みに彼女の内的な変化はあったのだろうか。
「カメラはそこにノイズをもちこむというか、見えないから致命的、であったことに見る、視るというヒントを与え、見えないから救い、だったことにはキビシい現実を突きつけます。ということはどういうことかというと、結果的に“知る”、という果実があたえられ、それがいいことでも悪いことでも向き合うチャンスになる―というのがいちばんの発見でした」
誰もが見たことのない鈴木祥子の素の姿を記録した映画を通して、感じる日常の目映い瞬間。貴重な体験は誰にでもやってくるだろう。
『無言歌』予告編
■鈴木祥子PROFILE
1965生まれ。1988年、EPICソニーよりシングル「夏はどこへ行った」でデビュー。昨年デビュー20周年を迎えた日本を代表するシンガーソングライター。中学の頃からピアノを習い始め、高校時代になり一風堂の藤井章司に師事しドラムを学ぶ。卒業後、原田真二やビートニクス（高橋幸宏・鈴木慶一）、小泉今日子のバッキング・メンバーを経る。エピック・ソニー、ワーナーミュージック等のレーベルより、14枚のオリジナル・アルバムを発表。またソングライターや、サウンドプロデューサーとして小泉今日子、松田聖子、puffy、金子マリ、渡辺満里奈、坂本真綾、川村カオリなど、数多くのアーティストを手がけている。
映画『無言歌』
7月25日（土）～8月7日(金)連日20:50より渋谷アップリンクＸにて公開
会場：アップリンク・ファクトリー（東京都渋谷区宇田川町37-18 トツネビル1F）
料金：トークショー付き上映1,200円 / ミニライブ付き上映3,000円
【トーク＆ライブ日程】
◎舞台挨拶+トークショー付き上映：7/25(土)・7/26(日)
◎ライブ付き上映：7/28(火)・7/30(木)・7/31(金)・8/3(月)・8/6(木)・8/7(金)
※7/31(金)、8/7(金)のライブ付き上映は完売しました。他の日程のチケット数も残りわずかのため、お早めにご予約下さい。
★ご予約はコチラから
http://www.uplink.co.jp/x/log/003114.php
■『無言歌』プレイベント（ミニライブ＆トークショー付き）開催！
7月20日(月) 19:00開場/19:30開演
料金：3,000円
※予約なし当日券のみとなっております。当日18:00より、当日券の発行をいたします。
※本イベントにて上映するのは15分バージョンになりますので、予めご了承下さい。
『無言歌』
(2009年/70分予定)
出演・撮影・主題歌:鈴木祥子
総合構成・編集・プロデュース・プランナー:井上春生
http://romances.exblog.jp/
・鈴木祥子公式サイト
http://syokosuzuki.sakura.ne.jp/
