骰子の眼

cinema

東京都 中央区

2010-07-29 23:05


ろう者女子サッカー日本代表チームを追った等身大のドキュメンタリー『アイ・コンタクト』レビュアー募集

『プライドinブルー』中村和彦監督が捉えた〈もうひとつのなでしこジャパン〉の奮闘が、勇気と希望を与えてくれる
ろう者女子サッカー日本代表チームを追った等身大のドキュメンタリー『アイ・コンタクト』レビュアー募集
(c)アイ・コンタクト製作委員会

『アイ・コンタクト もう1つのなでしこジャパン ろう者女子サッカー』は、2009年夏に台北で開催された、第21回夏季デフリンピックに初出場した〈ろう者女子サッカー日本代表チーム〉を追ったスポーツ・ドキュメンタリーである。映画は大会のみならず、学校や職場など、それぞれの歩んできた道や家族の思い、ろう教育の変遷と現状などにも迫ると共に、オシャレで、おしゃべり、サッカー大好きな等身大の選手たちを描き出す。等身大のろう者を描いた本格的長編ドキュメンタリー映画は、日本では本作が初となる。

2005年に結成されたこのチームは、言うなれば、〈もう1つのなでしこジャパン〉。18名の全選手と監督などのメインスタッフはろうだ。高校生や大学生から30歳代の社会人まで、既婚者もいる。サッカー経験もさまざまであり、職場も、大企業もあれば、ろう者の高齢者施設に勤める女性も。聴覚レベルも難聴から130デシベルの最重度まで、住まいも北海道から兵庫までと、あらゆる点でバラエティに富む。選手たちは、年に数回一同に会し、合宿して練習を積み大会に臨んだ。溌剌とした選手たちの姿は、見る者にさわやかな風を吹き込み、生きる勇気と希望を与えてくれることだろう。暗い世相の今だからこそ、多くの人に見てもらいたい映画である。

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(c)アイ・コンタクト製作委員会

映画の冒頭、わが子に聴覚障がいがあると知った親の戸惑いや苦悩が語られる。その語り口の率直さは、見る者に深い印象を残す。中には家族全員が聴覚障がいという選手もいる。長い間、ろう学校では手話が禁止されていたなど、多くの健聴者が知らない事実も紹介され、日本社会で聴覚障がい者の辿った苦闘の道を、垣間見ることだろう。
選手たちは〈聞こえない〉〈聞こえにくい〉現実をてらいなく語り、「メダルをとりたい」とデフリンピックに夢を馳せ、のびのびとプレーする。「負けて初めて悔しくて泣いた。これまでは、負けるのに慣れていたから、悔しいと思ったことがなかった」と正直に語る大学生。「結婚相手にはろう者がいい。健聴者との間には壁がある」などなど、素直で印象的な言葉の数々が、見た後、記憶に残る。

監督は前作『プライドinブルー』(2007年)で、文化庁映画賞優秀賞受賞の中村和彦。『プライドinブルー』は、ドイツで開催された知的障害者のサッカー世界大会に出場した、男子チームを追ったドキュメンタリーである。中村監督は『プライドinブルー』製作時からこのチームの撮影を開始。手話を初歩から勉強し、3年の歳月を注いで本作を完成させた。撮影は月村圭と比留川伸、編集は監督自身と矢船陽介、明るく弾むような音楽は福田裕彦、助監督は、映画製作現場は未経験だが、自身もろうである、20代の菊永ふみが担った。(以上、プレスより引用)

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(c)アイ・コンタクト製作委員会


『アイ・コンタクト』
9月18日(土)よりポレポレ東中野にてロードショー

プロデューサー:鈴木政信、中野理惠、中村和彦
監督:中村和彦
撮影:月村圭、比留川伸、中村和彦
音楽:福田裕彦
編集:中村和彦、矢船陽介
ポスプロ:VisualBull
助監督:菊永ふみ
制作アシスタント:中村クミ枝
スチール:葛尾優子
サポートソング:「A.I.O.」MUSE-ONE 作詞 GOMA 作曲 Masakazu Osabe
配給宣伝:パンドラ
宣伝協力:スリーピン 箕輪小百合
宣伝デザイン:ヒヌマデザイン
配給協力:イメージ・サテライト
製作・配給:アイ・コンタクト製作委員会
(株)パンドラ (株)フェネック センタービレッジ
日本/2010年/88分/カラー/ビスタ・サイズ/HDV/ステレオ
助成:文化芸術振興費補助金

公式サイト


試写会に計5名様ご招待

公開に先立ち、本作品の試写会を観て400~600字程度のレビューを書いて頂ける方、計5名様をご招待します。応募方法は下記から。(※当選された場合に必ず試写会に参加でき、レビューを書いてくださる方の応募をお待ちしています)

『アイ・コンタクト』試写会5名様ご招待
日時:2010年8月10日(火)開場15:00 / 開演15:30
場所:映画美学校新校舎
(東京都中央区京橋1-7-1戸田ビルディング1F)[地図を表示]

【応募方法】

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