骰子の眼

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東京都 その他

2010-11-15 22:58


世界の米軍基地問題に迫る『スタンディング・アーミー』日本初上映、映画祭TAMA CINEMA FORUM開催

11/20(土)より、多彩なプログラムで映画ファンの交流の場を築く地元密着型映画祭。
世界の米軍基地問題に迫る『スタンディング・アーミー』日本初上映、映画祭TAMA CINEMA FORUM開催
映画『スタンディング・アーミー』より

今年で20回目を迎える映画祭TAMA CINEMA FORUMが11月20日より開催される。多摩地区から日本映画の活性化と映画ファンのネットワークの構築をテーマにTAMA映画フォーラム実行委員会により行われてきたが、今回は日本初公開作となる『スタンディング・アーミー』が初日の11月20日(土)に上映される。
『スタンディング・アーミー』は、2007年にイタリアの世界遺産の街ヴィチェンツァに起こった米軍基地拡大計画をめぐって、その反対運動からエンリコ・パレンティとトーマス・ファツ監督が迫るドキュメンタリーだ。ヴィチェンツァやディエゴ・ガルシア、コソボと並び沖縄の米軍基地も取り上げられており、平時から存在する国防兵力・常備軍(スタンディング・アーミー)についての現状を、現地の人々、そして世界的な言語学者ノーム・チョムスキーや作家のゴア・ヴィダル、国際政治学者のチャルマーズ・ジョンソンへのインタビューとともに構成。米軍が世界の至るところに軍事基地を設置する理由について探っている。普天間基地の問題が取り沙汰されている現在の日本において、この上映は見逃せない。なお当日はエンリコ・パレンティとトーマス・ファツ両監督のティーチインも予定されている。

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映画『スタンディング・アーミー』より

映画祭はパルテノン多摩、ベルブホール(永山公民館)、ヴィータホール(関戸公民館)の3会場、計5つのホールで行われ、キム・テギュン監督作『クロッシング』とヤン・イクチェン監督『息もできない』を上映する「朝鮮半島の家族の絆」[11月28日(日)パルテノン多摩小ホールにて10:15より]や、「ストリート・ミュージックの夢」と題された11月21日(日)ベルブホールでの上映では先頃の来日でも話題を呼んだ『ベンダ・ビリリ!~もう一つのキンシャサの奇跡~』とバフマン・ゴバディ監督によるイラン映画『ペルシャ猫は誰も知らない』がラインナップされるなど、映画ファンの好奇心を刺激するプログラムが数多く用意されている。

他にも、映画祭20周年記念特別プログラムとしてバトルトーク『日本映画界のこの10年』(1部)『日本映画界のこれからの10年は?』(2部)が11月23日に5時間にわたって行われる。武藤起一氏を司会に迎え、日本映画界のこれからについて、活発な論議が繰り広げられる模様だ。

▼映画『スタンディング・アーミー』予告編



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第20回映画祭TAMA CINEMA FORUM
2010年11月20日(土)~11月28日(日)

会場:パルテノン多摩、ベルブホール(永山公民館)、ヴィータホール(関戸公民館)
日程表はこちら
チケットの詳細はこちら
主催・お問合せ:TAMA映画フォーラム実行委員会 080-5450-7204 / 公益財団法人多摩市文化振興財団
公式サイト





『スタンディング・アーミー』
2010年11月20日(土)ベルブホール 11:00開演

監督:エンリコ・パレンティ、トーマス・ファツィ
撮影:エンリコ・パレンティ
編集:デジデーリア・ライネル
音楽:ステファノ・ピロ
出演:ゴア・ヴィダル、ノーム・チョムスキー、チャルマーズ・ジョンソン
2010年/イタリア/75分

映画祭20周年記念特別プログラム
2010年11月23日(火・祝)ヴィータホール 13:00開演

第1部:日本映画界のこの10年
パネラー:堀越謙三氏(プロデューサー、東京藝大教授)、佐々木史朗氏(オフィス・シロウズ代表)、佐伯知紀氏(映画史家・文化庁芸術文化調査官)、金子修介監督
第2部:日本映画界のこれからの10年は?
パネラー:堀越謙三氏、川村元気プロデューサー(東宝)、荒木美也子プロデューサー(アスミック・エース)、深川栄洋監督


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