骰子の眼

cinema

東京都 中央区

2011-12-26 15:35


スピルバーグを魅了したコミックの裏側『タンタンと私』

タンタンの生みの親・エルジェがシリーズに込めた本当の意味を紐解くドキュメンタリー、レビュアー募集
スピルバーグを魅了したコミックの裏側『タンタンと私』
映画『タンタンと私』より (c)HERGE/MOULINSART 2011 (c)2011 Angel Production, Moulinsart

世界中で愛されるキャラクター、タンタンを作り出したベルギーのコミック作家、エルジェ。30年以上のときを経て初めて公開される秘蔵インタビューをもとに、その生涯とタンタン・シリーズに込められた本当の意味を紐解くドキュメンタリー。

1971年、あるフランス人学生が、大人気コミック「タンタン・シリーズ」の作家エルジェにインタビュー申し込んだ。そのインタビューを記録したカセットテープは、30年の間、人目につかない場所に保管されてきた……。

エルジェが時代の空気を投影させてきたタンタン・シリーズは、単なる子ども向けのコミックにとどまらず、20世紀の苦悶の歴史の年代記にもなっている。だがドイツ軍占領下でも仕事を続けたエルジェには、ナチスの協力者という批判がつきまとった。また妻以外の女性と恋に落ち、カトリック信者のエルジェは激しい罪悪感にとらわれ苦しんだ。こうした私生活での窮境が、いかにタンタンのストーリーにも影響しているのか。本作『タンタンと私』は、そのインタビュー音源をもとに、エルジェの生涯とタンタン・シリーズに込められた本当の意味を紐解いていく。

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映画『タンタンと私』より (c)HERGE/MOULINSART 2011 (c)2011 Angel Production, Moulinsart

「タンタンは私の分身だ。私がなりたいと思っていた理想の姿さ」

世界50カ国語以上に翻訳され、2億5千万部以上が販売されている人気コミック「タンタンの冒険」シリーズ。『なぞのユニコーン号』『レッド・ラッカムの宝』『金のはさみのカニ』は、今年公開された映画『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』(2011年)の元になっており、監督のスティーブン・スピルバーグは自身の映画『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』(1981年)がタンタンに似ているとの指摘を受けたことをきっかけにタンタンを読み、魅了されたという。また、世界的に有名なフランスの漫画家、メビウスもタンタンの大ファンであることを公言している。知恵と勇気で難問題を解決し、友達思い。ソビエト、中国、チベット、南米、はては海底や月まで冒険の旅をする少年記者タンタンは、山のような資料に埋もれながらデスクで漫画を描いているエルジェにとってもまた、理想の姿であったのだ。(以上、プレスより引用)

この映画のすばらしさは、なんといっても1971年に録音されたエルジェの肉声が、きこえることである。私が会ったときの誠実な印象そのままに、エルジェは自分よりずっと若いヌマ・サドゥールを精神分析医に見たててすっかり信頼し、こころの苦しみを吐露している。
──小野耕世(評論家)*『タンタンと私』パンフレットより抜粋




映画『タンタンと私』
2012年2月4日(土)渋谷アップリンク銀座テアトルシネマ新宿K'sシネマ他、全国順次公開全国

監督/脚本:アンダース・オステルガルド(『ビルマVJ』)
プロデューサー:ピーター・ベック
撮影:サイモン・プラム
編集:アンダース・ヴィラードセン
出演:エルジェ(ジョルジュ・レミ)、ヌマ・サドゥール、マイケル・ファー、ハリー・トンプソン、アンディ・ウォーホル、ファニー・ロドウェル、他
原題:『Tintin et Moi』
2003年/デンマーク、ベルギー、フランス、スイス、スウェーデン/16:9/フランス語、英語/カラー/75分
公式サイト http://www.uplink.co.jp/tintin/




試写会に5名様をご招待

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『タンタンと私』試写会5名様ご招待
日時:2012年1月20日(金)15:00開場/15:30開映

場所:TCC試写室(東京都中央区銀座8丁目3番先 高速道路ビル102号)[地図を表示]

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▼『タンタンと私』予告編



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