骰子の眼

cinema

東京都 渋谷区

2008-05-15 17:53


一杯のコーヒーを通して、アフリカの人の命を賭けた生計と、自分たちが結びついている事を観客に伝えたかった

5月31日(土)より、映画『おいしいコーヒーの真実』が渋谷アップリンクXにて公開される。監督の2人にインタビューをおこなった。
一杯のコーヒーを通して、アフリカの人の命を賭けた生計と、自分たちが結びついている事を観客に伝えたかった

あなたは普段飲んでいるコーヒーがどんな人々によって作られ、どのような過程を経て手元に届くのか、考えたことはあるだろうか? 生産者、企業、消費者…1杯のコーヒーが飲まれるまでの道のりには深いドラマがあった。
映画『おいしいコーヒーの真実』は、コーヒー産業の実態を暴きながら、貧困に苦しむコーヒー農家の人々を救おうとする一人の男の戦いに密着した作品である。


cooffee_kantoku

「2002年末にエチオピアが再び飢饉に突入した時、コーヒーに関する映画を作ろうと思った。たった1杯のコーヒーを通して、生存のために戦っている何百万という人々の生計に、自分たちが避けがたく結びついていることを大急ぎで観客に知らせたいと思ったんだ」

そう語るのは、『おいしいコーヒーの真実』の監督マーク・フランシスとニック・フランシス。この映画製作のリサーチ時、74000人以上のコーヒー農家を束ねるオロミア州コーヒー農協連合会の代表、タデッセ・メスケラと出会った。

「西洋のメディアの中で、意味もなく貧困と哀れさのみを強調したイメージによって、重荷扱いされている典型的なアフリカの姿も変えたいと思った。だからこそ、よそからの援助をあてにしない好例、タデッセ・メスケラに焦点を当てたんだ」

coffee撮影現場

彼らは、映画ひとつでグローバルな、あるいはシステム的な問題を変えたり解決したりできるとは思っていないと言う。しかし、この映画は人々の考え方に影響を与えることができると考えている。

「タデッセがこの映画の中で言っているように、“知ることは変革への最初のステップ”なんだ。それが、映画の持つ力だと僕たちは考えているんだ」


トールサイズのコーヒー1杯330円として、コーヒー農家に支払われる金額は一体いくら…? 私たちがいつも飲んでいるコーヒーから世界のしくみが見えてくる。『おいしいコーヒーの真実』の公開を記念して、5月18日(日)、6月10日(火)にはイベントが開催されます。詳しくは下記をご覧ください。


映画『おいしいコーヒーの真実』
2008年5月31日(土)よりアップリンクXにてロードショー



<関連イベント>

■世界フェアトレード月間×『おいしいコーヒーの真実』公開記念イベント
「おいしいフェアトレードコーヒーの真実」

coffee

日程:5月18日(日)
会場:アップリンク・ファクトリー[地図を表示]
(東京都渋谷区宇田川町37-18 トツネビル1F)

[第1部] 10:45 映画『おいしいコーヒーの真実』上映
12:15 フリーランチタイム
[第2部] 14:00 トーク+試飲会、コーヒーの即売会
[第3部] 17:00 Ailie(シンガー)ライブ演奏

参加費:
[第1部]映画1,500円(予約受付終了)
[第2部]トーク+試飲会1,000円 (予約受付終了)
[第3部]ライブ1,500円
※当日券は若干数配布する予定です。

■「コーヒーが森を守った!」上映+トークイベント

日時:6月10日(火) 開場18:30/開映19:00
会場:アップリンク・ファクトリー[地図を表示]
(東京都渋谷区宇田川町37-18 トツネビル1F)
参加費:予約2,300円/当日2,500円/トークのみ1,000円
※フェアトレードコーヒーまたはチョコレート付き(できるだけマイカップをご持参ください)

【トークゲスト】
辻信一(環境運動家/文化人類学者)
明治学院大学国際学部教授。 「100万人のキャンドルナイト」呼びかけ人代表。NGOナマケモノ倶楽部の世話人を務める他、数々のNGOやNPOに参加しながら、「スロ-」や 「GNH」というコンセプトを軸に環境文化運動を進める。環境文化NGO・ナマケモノ倶楽部を母体として生まれた(有)スロ-、(有)カフェスロ-、スロ-ウォーターカフェ(有)、(有)ゆっくり堂などのビジネスにも取り組む。

カルロス・ソリージャ(環境保護団体DECOIN会長)
環境保護団体DECOIN会長。雲霧林地帯に“ラ・フロリダ”と呼ばれる保護区を運営。インタグ地域住民のリーダーとして、有機コーヒー栽培、エコ・ツーリズム、および在来種の再植林など、持続可能な経済活動の研究・実践に取り組んでいる。

浅井隆(アップリンク代表)
映画の製作配給を軸に、DVD発売、書籍の出版、施設の運営(劇場、イベントスペース、ギャラリー、カフェ)等多岐に渡る活動を行い、常にインディペンデント・スピリットを持った作品を発信し続けている。近年の配給作品には『ザ・コーポレーション』『パラダイス・ナウ』『カルラのリスト』等の社会問題を扱った映画がある。

【上記イベント予約方法】
下記項目を明記の上、件名にイベント名を入れて、メールにてお申込みください。
(1) お名前 (2)予約人数 (3)電話番号
factory@uplink.co.jp

■「コーヒーが森を守った ―カルロス・ソリージャ写真展―」

南米エクアドル、ハチドリやナマケモノの棲む森。フェアトレードコーヒーが鉱山開発から森を守った!カルロス・ソリージャ氏の住む貴重な森、美しい生き物たちの姿、村人たちの取り組みを写真でご紹介します。

期間:5月21日(水)~6月2日(月)
会場:アップリンク・ギャラリー[地図を表示]
(東京都渋谷区宇田川町37-18 トツネビル1F)


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