骰子の眼

cinema

2014-05-23 16:55


沖縄まーさん映画祭5/24(土)~5/25(日)桜坂劇場で開催

いただきますから世界を変えよう! 映画で見る食品表示にはない食べものの裏側
沖縄まーさん映画祭5/24(土)~5/25(日)桜坂劇場で開催

人が一生にとる食事の回数は、毎日3食、寿命80年として8万7600回。せっかくなら、美味しく、楽しく、笑顔になる食事をとりたいものです。わたしたちの幸せの素となるのは食べものであり、食べものが健やかな体を作り、元気な毎日を送るための活力をくれます。そして、食べものの選び方で、多くの生き物の命を守ることにつながり、美しい風景を保全することができます。

今年で第二回目となるこの「沖縄まーさん映画祭」は、“食べもの”の未来をめぐるさまざまな問題を、少しでも多くの人々と映画を通して共有できればという思いから始まった映画祭です。食べものの原点「種」と、最終地点である「食品廃棄」に注目し、6作品をセレクトしました。さらに食の専門家をゲストにお招きしてのアフタートークもあります。

沖縄はかつて長寿日本一を誇っていましたが、昨年発表された都道府県別の平均寿命調査結果で、女性は3位に、男性は30位に後退しました。食の欧米化がどこよりも早く深く根づき、沖縄の伝統的な食文化が一変したことが原因とみられています。沖縄の言葉で“まーさん”は、おいしいという意味です。おいしい食材、製法、調理のレシピが、世界を均質化するグローバリゼーションによって、今、失われようとしています。昨年、和食がユネスコ無形文化遺産に登録されましたが、もっと小さな日本の“おいしい”を守るために、食について知ることが重要ではないでしょうか。今後、沖縄だけでなく、日本各地で“おいしい”映画祭が(たとえば、「山形うんまい映画祭」「福岡うまかあ映画祭」のように)広がっていくことを期待しています。

〔沖縄まーさん映画祭プログラム担当/松下加奈(アップリンク)〕


■沖縄まーさん映画祭への応援コメント

食事の前の祈りとは、味覚と嗅覚を研ぎすませるためにある。命を「いただきます」。
─── UA(歌手)

You are what you eat! 食こそが、「私」の、そして「世界」の、よりよき明日への入口です。まーさん映画祭に皆さん、ぜひ!
─── 辻信一(文化人類学者)

アスリートにとって身体にいいものを食べることこそが最大のトレーニングである
─── 篠宮龍三(フリーダイバー)



『もったいない!』

●食品廃棄 ●食品ロス

Mottainai

世界で生産される食品の半分は食卓に乗らずに捨てられている!? 日本をはじめ世界的な食料廃棄の信じ難い真実を描く、驚愕のドキュメンタリー映画。【※沖縄初上映】

監督:バレンティン・トゥルン(2011年/ドイツ/88分)

『ヴァンダナ・シヴァのいのちの種を抱きしめて』

●種 ●遺伝子組み換え食品 ●食のグローバリゼーション

Shiva

科学者であり環境活動家のヴァンダナ・シヴァが、ナヴダーニャ農場で語る「遺伝子組み換えと種の未来」。インドの伝統的な宇宙観が示す「自由経済」、そして「生きる歓び」とは?【※沖縄初上映】

企画:ナマケモノ倶楽部/ゆっくり堂(2014年/日本/58分)

『ソウルフード・ジャンキーズ』

●食文化 ●メタボ対策

Soulfood

生活習慣病で父を亡くした監督が、アメリカの家庭の味ソウルフードをめぐる旅に出る。骨付きバラ肉料理や、フライドチキンハイカロリーのソウルフードがもたらした文化的影響を描く。【※沖縄初上映】

監督:バイロン・ハート(2012年/アメリカ/64分)

『ファーストフード・ネイション』

●食の安全 ●ファーストフードの裏側 ●食のグローバリゼーション

Fastfood

ファーストフード業界の闇を暴いたルポタージュ「ファーストフードが世界を食いつくす」を原作に、大手ハンバーガーチェーンでの“牛肉パテへの大腸菌混入”を巡る人間模様を通して現代社会が抱える問題をあぶる。【※日本最終上映】

監督:リチャード・リンクレイター(2006年/アメリカ/116分/※本作のみ劇映画です。)

『モンサントの不自然な食べもの』

●遺伝子組み換え食品 ●食のグローバリゼーション ●食の安全

Monsant

世界の遺伝子組み換え作物市場の90%をシェアするグローバル企業モンサント社を追ったドキュメンタリー。TPP交渉参加が表明された今、必見の一作。【※アンコール上映】

監督:マリー=モニク・ロバン(2008年/フランス=カナダ=ドイツ/108分)

『おいしいコーヒーの真実』

●食のグローバリゼーション ●フェアトレード

coffee

今や私たちの生活にとって欠かせないコーヒー。しかしその原産国であるエチオピアでは多くのコーヒー農家が貧困にあえいでる。1 杯のコーヒーが消費者に辿り着くまでの道のりに潜む不公正な貿易システムの実態を明らかにするドキュメンタリー。

監督:ニック・フランシス、マーク・フランシス(2006年/イギリス=アメリカ/78分)


『沖縄まーさん映画祭』
2014年5月24日(土)~5月25日(日)

料金:一般・前売券 1,200円/当日券 1,500円
小学生:前売&当日券共に 1,000円
プレイガイド:桜坂劇場窓口、浮島ガーデン、ファミリーマート・イープラス

5月24日(土)
11:30『もったいない!』
13:20『モンサントの不自然な食べもの』
16:15『ヴァンダナ・シヴァのいのちの種を抱きしめて』
17:35『ソウルフード・ジャンキーズ』
19:00『ファーストフード・ネイション』
5月25日(日)
11:30『ソウルフード・ジャンキーズ』
13:00『おいしいコーヒーの真実』
14:50『もったいない!』
17:30『ヴァンダナ・シヴァのいのちの種を抱きしめて』

まーさんトーク

【5/24(土)13:20『モンサントの不自然な食べもの』上映後】
トークゲスト:印鑰智哉さん(オルタートレード・ジャパン)

【5/25(日)14:50『もったいない!』上映後】
トークゲスト:奥平智子さん(フードバンク セカンドハーベスト沖縄代表)

公式facebook
https://www.facebook.com/OKINAWA.maasan

桜坂劇場
http://www.sakura-zaka.com/movie/1405/140524_masan.html

★映画祭の開催を記念して、島やさい料理とオーガニックワインのレストラン浮島ガーデンでは、無農薬、無科学肥料、卵乳製品なし、遺伝子組み換えなしの食材をふんだんに使った、マジカルなバーガープレートがランチ&カフェタイムに登場する。

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