骰子の眼

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東京都 港区

2014-07-11 18:00


ホドロフスキー監督が恋愛伝授「好きな男性には結婚指輪を口移ししてください」

『リアリティのダンス』プレミア上映会で行われた「人間タロットカード」リーディング・レポート
ホドロフスキー監督が恋愛伝授「好きな男性には結婚指輪を口移ししてください」
2014年4月22日、ヤクルトホールのプレミア上映会より、アレハンドロ・ホドロフスキー監督と22人の「人間タロットカード」 写真:西岡浩記

23年ぶりの新作『リアリティのダンス』公開を控えたアレハンドロ・ホドロフスキー監督が、東京・新橋のヤクルトホールで行われたプレミア上映会で「人間タロットカード」を使い、観客からの悩み相談に答えた。
この日は『リアリティのダンス』本編上映の後、仮面をかぶった22名が、ホドロフスキー自身が古いマルセイユ・タロットを復刻してデザインした特大タロットを抱え「人間タロットカード」として登場。タロット研究家としても知られるホドロフスキー監督が会場からの質問に対しカードを読んでいった。

この日のホドロフスキー監督の『リアリティのダンス』についてのトークレポートはこちらをご覧ください。


自分で決心しなければいけません(ホドロフスキー)

ホドロフスキー:私はたいへん長い時間を費やしタロットを習得しました。タロットは将来のことまではわかりませんが、現在のことはわかります。なにか聞きたいことがありましたら、「明日、散髪屋へ行くべきかどうか」とか、とてもシンプルな質問でけっこうです。それに対して、わたしがタロットでお答えします。そのために人間大のタロットを作ってもらいました。ここに22枚のカードが出てきます。

【質問① 日常に現実感がない】

青年:普段生活しているときに、現実感がないんです。僕はこれからどうしたらいいでしょうか。

ホドロフスキー:タロットでは将来のことは占えません。ですから、あなたの質問をいま現在に変えて、「私はいまなにをしているのだろう」という質問に対してお答えします。

3枚選んでください。もし、死のカードが出ても驚かないでください。死のカードがやっぱり出ました。なにも印はつけていません。凄く力があったんですね。これは「変化」すべてを変えるものという意味です。それでは、ほかの1枚を選んでください。これがポジティブなカードだったらいいですね。次は「星」「皇帝」です。

このカードは向こうを見ています。あのカードは上手を見ています。女性がいます、男性がいて、彼は女性に対して力を発揮できない。それで落ち込む。ですからここで変化を起こして、性的に楽しい関係を作らなければなりません。ここで繋がっています。いまあなたは何をしているのか。どこにいると思いますか?なぜなら、あなたは「どうしたらいいでしょう」と聞いたからです。創造的に、性的にいい関係が生まれます。

青年:ありがとうございます、とても参考になりました。

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写真:西岡浩記

【質問② レポートをやっていないが幼稚園の先生になりたい】

女性:私はある職業のためにいま資格の勉強をしているのですが、そのレポートの締め切りが4日後なのにまだぜんぜん書けていません。私はその職業に就けるでしょうか?

ホドロフスキー:なぜその職業を選んだのですか?誰かに言われてやっているのですか?なぜそれを勉強するのですか?

女性:わたしがやりたいからです。

ホドロフスキー:その職業は何ですか?

女性:幼稚園の先生です。幼稚園の先生になるための勉強をしています。こんな性格で大丈夫でしょうか。

ホドロフスキー:なぜ、そんなになりたいと思っているのに、勉強していないんですか?子どもが好きなのですか、それとも幼稚園の先生になりたいのかどちらですか?

女性:幼稚園の先生です。

ホドロフスキー:また聞きますが、ではなぜ勉強しないのですか?他にやりたいことがあるのに、家族に反対されているのではないですか?

女性:それはないと思いたいです。

ホドロフスキー:今の質問の意味が分からないのは、あと4日後に提出なのに何もやっていないということです。私は魔術師ではありません。それでもなれるかどうかは私には分かりません。

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「人間タロット」とホドロフスキー監督 写真:西岡浩記

【質問③ 好きな人に告白したい】

女性:好きな人と遊びにいくのですが、そのときにどう告白したらいいでしょうか。

ホドロフスキー:それは告白したらいいんじゃないですか、その人と結婚したいのですか?

女性:はい。

ホドロフスキー:では結婚指輪を買って自分の口に入れてください。そして彼にキスをして、結婚指輪を彼の口に移してください。この悩みはタロットじゃなくても分かります。

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「人間タロット」とホドロフスキー監督 写真:西岡浩記

【質問④ 髪を伸ばすべきか切るべきか】

女性:髪をのばすべきか、切ったらいいか悩んでいます。

ホドロフスキー:いい質問ですね。カードを3枚選んでください。いま選んだのは2人の女性で髪の毛の長い人を選びました。1人は短い女性です。ということは、伸ばしたいということですね。そしてこれは「教皇」のカードです。そして「運命の輪」ですが、「教皇」に歯向かうことを意味しています。そして、修道女になる。ですから「教皇」が好きなようになるということです。

ですから、あなたは伸ばすべきか、切るべきか自分で決心しなければいけません。なぜかというと、「教皇」は父親のシンボルだからです。その妻がこの「女教皇」です。あなたがお父さんの趣味に従おうとすると、お父さんの妻に反抗することになります。髪の毛を短くしたままでいるということは、小さいときの自分のままのイメージでいるということ、お父さんの小さい娘でいるということ。ですから、それはどちらが正しいか、というのはわたしには分かりませんが、大人になると、いろんなところの毛が伸びます。それはひとつのセクシュアルな表れです。短いままでいるということは子供のままでいるということですね。

もう1枚、引いてください。今度は男性のカードが来ました。それではこのカードをひっくり返してください。この人は髪の毛が長いですね。彼女は修道院に閉じこもっている人です。ただ「教皇」がいるだけで、男性は自分にはいません。ですから、髪の毛が伸びると、自分のセクシャルなパワーが増し、権力を掴む。ですから、髪の毛は伸ばしてください。

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「人間タロット」とホドロフスキー監督 写真:西岡浩記

【質問⑤ 首の痛みを治したい】

ペルーから来た青年:首に痛みがあり、どんなセラピーも効きません。

ホドロフスキー:誰かに心を傷つけられたことはありますか?

青年:あります。男性です。

ホドロフスキー:お母さんとの関係はどうですか?

青年:良い関係です。母親はペルーにいます。

ホドロフスキー:どれくらい会ってないですか?

青年:去年会いました。

ホドロフスキー:痛みはいつからですか?

青年:8年前からです。

ホドロフスキー:お母さんがペルーに行こうと決めたのは?

青年:10年前です。

ホドロフスキー:分かりますか、皆さん。この痛みはお母さんの不在による痛みです。では1枚選んでください。「月」のカードが出ました。これは母の象徴です。一方、「太陽」は父の象徴です。お母さんはスペイン語を話せますか?

青年:はい。

ホドロフスキー:会場にスペイン語が話せて歌える女性はいませんか?それでは、ステージに上がって、彼の首のところまできてください。首に向かってスペイン語で子守唄を歌ってください。

客席から登場した女性がスペイン語で青年の首元へ子守唄を歌う。

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ホドロフスキー監督のアドバイスで客席の女性に首元に子守唄を歌ってもらう青年 写真:西岡浩記

ホドロフスキー:お母さんに話してください。

青年:会いたいです。

ホドロフスキー:なぜ、ペルーにいってしまったのですか。誰があなたを連れて行ったのですか。

青年:私の姉がわたしの母を連れて行きました。

ホドロフスキー:では姉に向かって怒ってください。もっと!

青年:なんで連れて行ったんだ!お母さんは僕のものだったのに!

ホドロフスキー:これがすべてです。

青年:みんなのまえで緊張しました。

ホドロフスキー:あと2枚選んでください。ここにあなたがいます。これは「戦車」のカードです。そしてペルーの方角、お母さんの方を見ています。ここにお姉さんがいます。審判です。あなたが「行かないで」と言っているのにお姉さんが審判を下しているのです。このカードは妹です。妹さんはとても強いです。もう1枚引いてください。あなたは賢くならなくてはなりません。そしてあなたは、いつでもお母さんに会いにいける。会いにいってください。そうすれば、首の痛みはなくなります。そのためには、友達の助けが必要です。

(2014年4月22日、ヤクルトホールにて)



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映画『リアリティのダンス』より

『リアリティのダンス』
2014年7月12日(土)新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町、渋谷アップリンク、キネカ大森ほか、全国順次公開

監督・脚本:アレハンドロ・ホドロフスキー
出演:ブロンティス・ホドロフスキー(『エル・トポ』)、パメラ・フローレス、クリストバル・ホドロフスキー、アダン・ホドロフスキー
音楽:アダン・ホドロフスキー
原作:アレハンドロ・ホドロフスキー『リアリティのダンス』(文遊社)
原題:La Danza de la Realidad(The Dance Of Reality)
(2013年/チリ・フランス/130分/スペイン語/カラー/1:1.85/DCP)
配給:アップリンク/パルコ
公式サイト:http://www.uplink.co.jp/dance/





『ホドロフスキーのDUNE』
新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町、渋谷アップリンク、キネカ大森ほかにて上映中、他全国順次公開

監督:フランク・パヴィッチ
出演:アレハンドロ・ホドロフスキー、ミシェル・セドゥー、H.R.ギーガー、クリス・フォス、ニコラス・ウィンディング・レフン
(2013年/アメリカ/90分/英語・フランス語・ドイツ語・スペイン語/カラー/16:9/DCP)
配給:アップリンク/パルコ
公式サイト:http://www.uplink.co.jp/dune/


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