写真 : DK SOUND 2008 SPRING (photo by kanamedia)
WEBで見かけた「川崎の某工場屋上でパーティ」加えて「開催場所は非公開」そんな単語で綴られたイベントを知らせるニュースを読んだら興味を持たずにはいられない。この楽しげなパーティ「DK SOUND」のレジデントDJを勤めるのは、今ハウスシーンで注目されているTraks Boys。Crystalさん、 K404さんのお二人に話を聞いた。
場所が場所だけにあんまりオープンにしてないんですよ
── DK SOUND のことをwebで知ってどういう風にして、どんな場所で行われているのか知りたいと思ったんですが、あの場所は非合法ではないですよね？
K404 イベントは川崎の工場の屋上でやってるんですけど、自分の友達の会社の持ち物で、外で何かやりたいなーって話してたら、じゃあ丁度良いところあるよみたいな。普段は営業してて、休みの日を使ってやっているんですけど。
── その友達は、社長の息子さんですか？
K404 今社長なんですけど。昔からの遊び友達で、DK SOUNDのDKも彼からきてますからね。社長は、もう主催者ですから。トップで。
Crystal 陣頭指揮をとって。
K404 会社自体は全くかかわってないですけど、個人レベルでものを使わせてもらってます。
── 工場の屋上という場所は、普通のレイブクラブシーンでも、ありえない空間ですよね。YOUTUBEなどで映像みて、ああ気持ちよさそうだなと、こんなことをやってる面白い人達が居るんだって思いました。
K404 工場地帯ですからね。普段、絶対行かない場所なんですよ。実際にそういう現場で働いてる人じゃないと入れないし、誰も住んでない完璧に工業地帯なんです。一応、JR鶴見線が通っているんですけど、それも工場用の路線地域だったりするんです。
Crystal 駅からは、歩いて10分もかからないくらいです。
写真 : 会場のパノラマ写真、クリックで拡大 (photo by kanamedia)
── このDK SOUNDをはじめたのはいつ頃なんですか？
K404 5年前です。回数でいったら数え切れないです。一年目は、一週間に一回とかそんな感じでやってたんで。でも、ここ3年くらいは年に2、3回って決めてやってます。
Crystal 最初は自分達がただ身内で楽しむ完全にフリーのパーティだったんですけど、それがどんどん大きくなってきて。スタッフも増えて、エントランスも作ったりとかして。
K404 規模が大きくなってきて、これはもうタダじゃ運営してけないなと。
── でも入場料は凄く安いですよね。
Crystal 安いよね。
K404 めちゃめちゃ安いです。マックス2,000円で、リピーターのメンバーで1,000円とかです。この価格は続けていきたいと思ってます。
── イベントが大きくなってくると、大変な事ってありますか？
K404 やっぱり何か問題が起きないか、とかですよね。貸してる側の社長が一番心配してるのは、怪我とかですよね。ただの廃墟じゃないので。
Crystal 普通に稼動してる会社なので。
── ちなみに、前回何人くらい入りましたか？
K404 前回はゴールデンウィークで、4～500人位かな。
── 凄いですね。それはもう噂が噂を呼んで集まるわけですよね？
K404 そうですね、一度来たことある人が多いですけど。場所が場所だけにあんまりオープンにしてないんですよ。
Crystal でも最近はよく聞くよね。「行きてー」みたいな。でも、タイミングが合わないとか。
── それにしても、500人が入りきるって事は凄く広いスペースなんですね。
K404 ギュウギュウってことは絶対無いくらい結構広いです。500人も、まあ余裕あるよね。そこでフードとかドリンクも出店しています。
23時にオープンして始まっていきなり踊ってる感じ
── サウンドシステム持込ですか？
K404 最近はサウンドシステム面でもちゃんとプロのPAを入れてやってます。メンバーは固定してきましたね。システム的には5年前からメインのスピーカーは変わんないですけど、モニタースピーカーやDJの台が追加されたりとか。
Crystal DJブースを手作りしたりね。
── スクリーンのようなものを使ってVJ的なことをやってますよね？
K404 スクリーンは無いので、建物の壁（コンクリート）で代用してます。
── 音は出そうと思ったら限りなく出せるのですか？
Crystal んー、そんなことないです。遠くのマンションまで響いてるみたいで意外と苦情が来ます。だから、真夜中は押さえ気味にして。
K404 朝になるにつれてどんどん上げてく感じで、その辺のコントロールが意外と難しくて。
── 基本、オールナイトイベントなんですか？
K404 そうですね、最近は。昔は昼間にやってるのもありましたけど、最近はオールナイトです。夜明けをみながら、工場だけの景色が広がってますから。
── イベントをやるタイミングは決まってるんですか？ちなみに冬は？
K404 冬は無理ですね。一応最近は決まっててゴールデンウィークと夏にやってます。今年はちょっとずれて9月なんですけど。
Crystal ゴールデンウィークでも寒いよね。
K404 逆に夏は朝ハンパないです。明るくなるとコンクリの照り返しが一気にきて、暑くて。
── 基本Traks Boysの音を聞かせるって感じで、ゲストはどういう感じで呼ばれてるんですか？
Crystal 一緒にやりたい人は呼ぶこともありますし、僕等2人だけの場合もあります。プレイしてる音楽はテクノとかハウス中心ですね。
K404 でも、基本はあまり呼ばないです。
── お客さんが会場に着いた時の反応はどうですか？
K404 みんな、工場のビル上がってきて屋上についた瞬間、一気にテンションが上がります。
Crystal みんなテンション高いからすごいやりやすいよね。
K404 23時にオープンして始まっていきなり踊ってる感じで。だらだらしない。いきなりマックスにもっていける。僕らはかなり我慢してあげないんですけど。
写真 : DK SOUND 2008 SPRING (photo by kanamedia)
Myspaceに「DK SOUND楽しみだ」みたいなコメントが書いてあって、ホントにNYから1人で来てた
── DK SOUNDの申し込みエントリーもそうですが、WEBを活用している印象があるんですけど、YOUTUBEのイベント映像は参加したお客さんがアップしてるんですか？(YOUTUBEの映像を見ながら)
Crystal これなんかアップしてるのは、NYからマリオって外人がこのイベントのために来日してて。撮影して編集して勝手に（笑）
── DK SOUNDのためにNYから来たんですか、凄いですね。
K404 Myspaceに「DK SOUND楽しみだ」みたいなコメントが書いてあって、来るのかなーと思ってたら、ホントにNYから1人で来てた。
Crystal ずっと僕らのCD聞いてくれてたらしくて。まだオープンまで1時間ぐらいあるのに、その辺歩いてて（笑）
── ネットで情報をゲットして、日本にまで来てしまったと。面白いですね。他にはミラクル話あるんですか？
K404 マリオくらいかな、そういうネタ欲しいですけどね。でも、このイベントが成り立ってること自体ミラクルというか。
── 他には今、イベント主催されてるんですか？
Crystal 他のパーティに呼ばれて出るってことはよくあるんですけど。自分達メインでやってるのは、「DK SOUND」だけですね。最初はほんとに自分達が楽しむためだけに始めたんで。
K404 ぶっちゃけ今の状態を思い描いてて始めた感じじゃないよね。自然にでかくなっちゃったから、面白いし、まあいいかみたいな。
Crystal ほんとそうだよね。
── 1回目お客さん何人くらいだったんですか？
Crystal 身内で。もう、10人とか…（笑）
K404 サウンドシステム自体は変わってないけど、音の出し方がしょぼかったよね。
── それが10倍に…
K404 そうですよね、こわいですよね（笑）
Crystal 自分達があの場所でやって面白いって思ったように、来てくれる人も普通のクラブで遊んでも楽しいけど、それとは違うものを求めて来てくれたからこれだけ大きくなったんじゃないかと思います。
── これ以上大きくなってメディアとか取材に来たりすると、その辺難しいですよね。
Crystal そうなってくると趣旨が変わってきちゃいますね。
K404 そういうイベントたくさんあるじゃないですか。
── 他にこういうパーティやってるところってあるんですか？
K404 あるっぽいよね。
Crystal サウンドシステムを自分たちで持ってクラブじゃない場所でやるっていう流れはあります、キャンプ場とか廃墟とか。
K404 でも都心ではあまり聞かないですね。規模でいうと、「DK SOUND」は一番大きいかもしれないです。
── 今後の展開を聞かせてください。
Crystal まだ漠然としてますけど。ただあの場所でやれたら面白いんで、それは今後もキープしたいです。
K404 今、キャパ的にもマックスぐらいになってるんですよ。だからそこを減らさず、増やさずみたいな。まあ、それが難しいんですけどね。
DK SOUND
日程：2008年9月6日（土）
時間：23：00～
料金：2,000円 (メンバー料金：1,000円)
開催場所：川崎某所（エントリー後メールにて通知されます）
GUEST：HIROSHI KAWANABE
DJ：Traks Boys
VJ：HEART BOMB
FOOD&DRINK：Under The Table
SOUND DESIGN：HIRANYA ACCESS
★イベント申し込みエントリーが必要です。9/5までに下記エントリーページにてエントリーしてください
→ エントリーページは コチラ
DK SOUND過去写真
Traks Boys プロフィール
ハウス界の新星。ドラムマシンDrumTraksをメインマシンに据えたトラック制作を行い、京浜工業地帯の某工場屋上にて行われているパーティーDK SOUNDでは、レジデントDJを務める。2008年10月にセカンドアルバムリリース予定。
Traks Boys 公式サイト
Traks Boys Myspace
Traks Boys / Technicolor
