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終了時間をめぐる、めぐる時間の展覧会

「また明日」「また来年」――時の約束を交わしながら、私たちは生きている。

  • 日程
    2016年03月05日 ~ 2016年03月21日

  • 時間
    11:30

  • 会場
    生活工房ギャラリー/ワークショップルームAB(三軒茶屋・キャロットタワー3・4F)

太陽が地平よりのぼり、空に弧を描いて高みに達し、また地平へと沈んでいく——
すると世界は暗くなり、月と星が輝きだす。
はるか昔から絶えることなく繰り返されてきたそのリズムを、
私たちは「1日」と呼びました。
「1日」は、この星が誕生してから、いったい幾日めぐってきたことでしょう。
 

私たちの祖先は天体の運行からこの世界の律動を知り、
より効率よくみんなそろって活動するために、
その土地のリズムを刻むそれぞれの時計とカレンダーを発明しました。
 
しかし現代の私たちは、
24時間・365日の唯一絶対的な世界共通時間の中に生きているように見えます。
時を知るのに、太陽や月のかがやき、
空気や土のあたたかさは必要なくなりました。
世界は数値化されてとても間接的で遠くなり、
風景は均質化され、情報が加速していく。
私たちのこころとからだは、どこかに置き去りにされていくかのようです。
 

天体の運行から見れば確かに、約24時間・約365日で、
この世界は進んでいるのかもしれません。
しかし地球上には、1年を210日とする地域や、
1日の始まりを日没と考える人々もいます。
さらにいえば、それぞれの土の上に生きる私たち一人ひとりのこころとからだ、
動植物の一つひとつの命には、
もっと多様で有機的な、ゆらぎ・とどまり・ただよう、
測りようもない時間が流れているのではないでしょうか。
 

本展では、この星が生み出す律動と、
そこに生きる命が描き出すさまざまな律動をたどります。
そして、人間がそれぞれの土地で積み重ねてきた時間、
忙しさと自由が混在する現代の時間を振り返りながら、
変わらずにめぐってくる、大きな時間を想います。
 

もしこの世界の始まりが「時」の始まりだとしたら、
新たな「時」のとらえ方が、新たな世界のとらえ方を生むかもしれません。
時という視点で、世界を見つめる展覧会です。
 
http://setagaya-ldc.net/program/319/

キーワード:

/ / 民族学 / 神話 / 世界のはじまり / 日時計


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