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投稿者:熊谷充紘


8月

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終了8.11(金)多和田葉子×和合亮一×開沼博『ベルリン、福島〜あの日から言葉の灯りをさがして〜』at 福島県立図書館。入場無料・予約不要

福島、ベルリンを、考えることは、日本、世界を考えること。考えるための言葉を。未来を想像するための言葉を。

  • 日程
    2017年08月11日

  • 時間
    14:00

  • 会場
    福島県立図書館

【タイトル】
多和田葉子(作家)×和合亮一(詩人)×開沼博(社会学者)『ベルリン、福島〜あの日から言葉の灯りをさがして〜』

【開催日時】
2017年8月11日(金・祝)
開場:13時30分 開演:14時 終演:15時40分頃

【会場】
福島県立図書館・講堂(〒960-8003 福島県福島市森合字西養山1番地)
【アクセス】
福島交通飯坂線「美術館図書館前駅」より徒歩2分

【参加費・お申し込み】
無料。予約不要。当日の先着順。満席の場合ご覧頂けないことがございます。

【主催・お問い合わせ】
ignition gallery
mail:ignition.gallery@gmail.com
詳細:http://ignitiongallery.tumblr.com/post/162810215417/
【共催】
福島民報社、M×M福島実行委員会
【協力】
福島県立図書館、岩瀬書店、未来の祀りふくしま
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ベルリン在住の芥川賞作家・多和田葉子さんは、東日本大震災後に、震災後の近未来の日本を想起させるディストピア(反理想郷)を、強度のある言葉で紡いだ短篇集『献灯使』(講談社)を発表しました。
収録された短編「不死の島」は2011年の夏に原発事故の余波で周囲と隔てられていく日本を不死であれと願いながら書き、そして福島の仮設住宅を訪問し、避難生活を送る人たちに身を寄せることで、表題作を紡ぎました。
表題作「献灯使」では、鎖国をしいた日本から、自分の肉体的な実感を頼りに世界をとらえる少年“無名”が、「献灯使」として海外へ旅立とうとします。

福島市在住の詩人・和合亮一さんは、東日本大震災と東京電力福島第一原発の事故の6日目から地震や放射能への悲しみや怒り、福島の未来の希望について、詩をつぶやきに変えてツイッターで投げかけ、「詩の礫」(徳間書店)としてまとめた連作詩集は、2017年、フランスの新しい文学賞「ニュンク・レビュー・ポエトリー賞」を受賞しました。

福島県出身の社会学者・開沼博さんは、東京電力福島第1原発事故について、データを使って冷静な議論のベースを提供する『はじめての福島学』(イースト・プレス)で第36回エネルギーフォーラム賞優秀賞を受賞。現実の福島とイメージの福島のギャップを埋めるべく、データを根拠とした言葉を持つことの重要性を説いています。

認識のギャップは、言葉にされないこと、言葉が交わらないことから、見えない壁となっていきます。

震災後に流れる情報も日本とベルリン、そして世界中で異なっているなかで、言葉の壁、国境を越えて情報や人が往き来し、繋がることが、人々の心に希望の灯りを射し込むことになるのではないでしょうか。

ベルリンでの経験、ベルリンからの視点を多和田さんが、福島での経験、福島からの視点を和合さんと開沼さんが言葉にし、さらに和合さんがフランスでの文芸フェスティバルに参加した経験、視点についても言葉を交わすことで、灯る世界、開かれる視界について皆さんと共有し、未来への希望となる言葉を持つことができたら。

ひとりひとりと言葉の灯火のリレーを。ぜひご体験ください。

プロフィール:
多和田葉子(たわだ・ようこ)
1960年、東京生まれ。早稲田大学文学部卒。1982年、ドイツ・ハンブルクへ。ハンブルク大学大学院修士課程修了。チューリッヒ大学大学院博士課程修了。1991年「かかとを失くして」で群像新人賞、1993年「犬婿入り」で芥川賞、2000年『ヒナギクのお茶の場合』で泉鏡花賞、2002年『球形時間』でドゥマゴ文学賞、2003年『容疑者の夜行列車』で谷崎潤一郎賞、伊藤整文学賞、2011年『尼僧とキューピッドの弓』で紫式部文学賞、『雪の練習生』で野間文芸賞、2013年『雲をつかむ話』で読売文学賞と芸術選奨文部科学大臣賞(文学部門)を受賞。近著に『献灯使』などがある。日独二ヶ国語で作品を発表しており、1996年にドイツ語での作家活動によりシャミッソー文学賞、2016年にはドイツで最も権威のある文学賞のひとつクライスト賞を受賞。2006年よりベルリン在住。

和合亮一(わごう・りょういち)
1968年福島市生まれ。詩人。国語教師。福島県教育復興大使。
1998年、第一詩集『after』で第4回中原中也賞受賞。その後、第47回晩翠賞受賞、NHK放送文化賞、民友県民大賞など。
震災直後の福島から、Twitterにて「詩の礫」と題した連作を発表。海外でも多言語に翻訳され、オランダの世界的コンサートホール、コンセルトヘボウにて行われた東日本大震災追悼コンサート(主催:ロイヤル・コンセルトヘボウ・オーケストラ/ジャパンフェスティバル財団)に招致、世界三大オーケストラであるロイヤル・コンセルトヘボウ・オーケストラと共演、詩の礫を朗読し、被災地が抱える思いを発信する。
全国紙での寄稿や連載、校歌や記念賛歌の作詞も手がける。
本年7月にフランスにて、ニュンク・レビュー・ポエトリー賞を受賞。

開沼博(かいぬま・ひろし)
1984年福島県いわき市生まれ。東京大学文学部卒。同大学院学際情報学府修士課程修了。現在、同博士課程在籍。専攻は社会学。著書に『福島第一原発廃炉図鑑』(太田出版、編著)『はじめての福島学』(イースト・プレス)『漂白される社会』(ダイヤモンド社)『フクシマの正義 「日本の変わらなさ」との闘い』(幻冬舎)『「フクシマ」論 原子力ムラはなぜ生まれたのか』(青土社)『地方の論理 フクシマから考える日本の未来』(同、佐藤栄佐久氏との共著)『「原発避難」論 避難の実像からセカンドタウン、故郷再生まで』(明石書店、編著)など。学術誌の他、「文藝春秋」「AERA」などの媒体にルポ・評論・書評などを執筆。第65回毎日出版文化賞人文・社会部門。
第32回エネルギーフォーラム賞特別賞。
第6回地域社会学会賞選考委員会特別賞。
第36回エネルギーフォーラム賞優秀賞。

宣伝美術:横山雄

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