イベント

5月

12

終了キュレーションのハードコア3

  • 日程
    2011年05月12日

  • 時間
    19:00

  • 会場
    梅香堂〒554-0013 大阪府大阪市此花区梅香1-15-18

キュレーションとは、たんに展覧会を企画することではありません。それは、美術を含めた広い意味での「文化芸術」を「社会」と繋ぐ媒介的な働きのことです。しかしその「媒介」は、なにかをそのまま、あるいは分かり易く伝えることではありません。媒介であることそのものが独自の方法論を持ちえ、ある種の自律性を備えうる点にキュレーションという行為の核心があります。

アートと社会の媒介としてのキュレーションは、その独自の方法論によって、アートのあり方と社会のあり方の両方を同時に問題化し、両者の可能性と限界を示し、より良い未来のための両者の変更可能性をも示しうるものです。つまり、キュレーションは文化芸術と社会、両者に働きかける意志の行為です。

私たちは、キュレーションの意志を確認し合い、その可能性を共有したいと思います。それは立場によって異なるさまざまな「問い」としての「アクション」を肯定することです。そうやって、アートに期待される「答え」としての「リアクション」の氾濫を、私たちは乗り越えていきたいと考えます。

                               遠藤水城・
徳山由香


■トーカー
遠藤水城(司会)
後々田寿徳 「アートスペースの可能性と不可能性」
徳山由香 「アートという制度をつくる、キュレーション」
鷲田めるろ 「キュレーションとローカリティ」

甲斐賢治(参加検討中)

■日時:2011年5月12日(木) 19:00−21:00 (開場18:30-) 

■入場料:500円


■場所:梅香堂  http://www.baikado.org/
 
〒554-0013 大阪府大阪市此花区梅香1-15-18 T/F(06)6460-7620

■トーカープロフィール
遠藤水城(えんどうみずき)
インディペンデント・キュレーター。1975年 札幌生ま
れ。2004年 九州大学博士後期課程満期退学。art space
tetra(2004/福岡)、Future Prospects Art Space(2005/マニラ)、遊戯
室(2007/水戸)などのアートスペースの設立に携わ
る。2004-2005年、日本財団APIフェローとしてフィリピン
およびインドネシアに滞在。2005年若手キュレーター
に贈られる国際賞「Lorenzo Bonaldi Art Prize」受賞。
「Singapore Biennale 2006」ネットワーキング・キュレー
ター。2007年、Asian Cultural Councilフェローとして米国に
滞在。同年より2010年までARCUS Projectディレクターを務
める。他に、「福岡アジア美術トリエンナーレ 2009」
協力キュレーター。「ヨコハマ国際映像祭2009」キュ
レーター。「曽根裕展: Perfect Moment」ゲストキュレー
ター。共訳書にジェイムズ・クリフォード『ルーツ-
20世 紀後期の旅と翻訳』(2002年/月曜社)、インタ
ビュー集に『アメリカまで』(2009年/とんつーレコー
ド)、編著書に『曽根裕: Perfect Moment』(2011年/月曜
社)がある。

後々田寿徳 (ごごたひさのり)
梅香堂主。1962年生まれ。 名古屋芸術大学非常勤講
師。法政大学大学院修了(社会学)。福井県立美術
館、NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]学
芸員、某大学学芸員課程専任講師などを経て、2009年
より梅香堂を運営。おもな担当プロジェクト=「日本
のポップ ──1960年代」(福井県立美術館、1992)、
「世紀末マシーン・サーカス(SRL日本公演)」
(ICC、1999)、「E.A.T. ──芸術と技術の実験」
(ICC、2003)ほか。おもな論文=「多田寺木造十一面
観音菩薩立像について」(福井県立若狭歴史民俗資料
館紀要2、 1988)、「大阪博物場──〈楽園〉の盛衰」
(2009)ほか。
http://www.baikado.org/docs/home.html

徳山由香(とくやまゆか)
大阪生まれ。早稲田大学文学研究科美術史専攻修士課
程修了。国立国際美術館などでの勤務と並行してオル
タナティヴ・アートシーンのリサーチ・プロジェク
ト 「art plan-美術(計画)地図-」 (2003-2005)などを手がけ
る。2005年より文化庁在外研修にてフランスへ渡
り、2006-07年キュレトリアル・トレーニング・ プログ
ラム、エコール・デュ・マガザン(フランス、グル
ノーブル)に参加、共編 Harald Szeemann: Individual
Methodology (JRP|Ringier, Zurich, 2008)出版、リヨンビエンナー
レでのキュレーター達へのインタヴューヴィデオ
「Everybody Wants to Rule the World 」制作。2010年、フランス
社会科学研究高等院にて修士論文「日本におけるキュ
レーションのコンテクストと現状」提出。イギリス、
オックスフォード在住。
http://www.log-osaka.jp/movement/artplan/index.html

鷲田めるろ(わしだめるろ)
金沢21世紀美術館キュレーター。1973年京都市生ま
れ。1999年より金沢21世紀美術館建設事務局アシスタン
ト・キュレーターとして美術館の立ち上げに関わ
る。2004年の開館にあたっては「レアンドロのプー
ル」などコミッションワークを中心に担当。開館後
は、「妹島和世+西沢立衛/SANAA」(2005)、アトリ
エ・ワン「いきいきプロジェクトin金沢」(2007)、
「金沢アートプラットホーム2008」、「イェッペ・ハ
イン 360°」(2011)などをキュレーションした。2007
年よりCAAK, Center for Art & Architecture, Kanazawaボードメンバー
http://www.caak.info)、日本美術オーラル・ヒストリー
・アーカイヴ(http://www.oralarthistory.org)メンバー。2009年
、ゲント現代美術館(http://www.smak.be)との交流事業で
半年間ベルギーに滞在し、「Coming People 2009: Forwarding
Backyards」を共同キュレーション。2010年、artscape企画ダイアローグ
・ツアー(http://artscape.jp/info/1216069_2951.html)監修、金沢クリエイテ
ィブ・ツーリズム(http://tour.artgummi.com)実行委員。

甲斐賢治(かいけんじ)(参加検討中)
せんだいメディアテーク 主幹/企画・活動支援室室
長。大阪生まれ。おもに地方行政の文化施策に従事、
企画、運営に携わるとともに、アートやメディアにま
つわる複数のNPOに所属し、社会活動としてのアートに
取り組む。2010年春より現職。
*3.11以降の状況報告はtwitterにて。@kai_sendai

■「キュレーションのハードコア」とは
遠藤水城と徳山由香との対話の中から生まれた、現代
美術のキュレーションについて考えるプロジェクトです。
第1回目は2007年11月 27日、遠藤氏が当時ディレクター
を務めていた茨城県守谷市のアーティスト・イン・レ
ジデンス、アーカスプロジェクトにて、第 2回目は2008
年1月28日、大阪NPO法人 記録と表現とメディアのため
の組織(remo)にて開催されました。
遠藤水城&徳山由香「ハラルド・ゼーマンのキュレーションをめぐっての対話、
第1回、第2回の情報は以下:http://www.ecoledumagasin.com/s
ession16/spip.php?article131

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