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東京都 渋谷区

2018-04-20 12:35


少年が死体の側を通り過ぎる それがシリアの日常

少年が死体の側を通り過ぎる それがシリアの日常
映画『ラジオ・コバニ』より

「イスラム国」(IS)との戦闘で瓦礫と化したシリアの街コバニで復興の希望となるラジオ局をはじめた女子大学生のドキュメンタリー映画『ラジオ・コバニ』を5月12日(土)より、アップリンク渋谷、ポレポレ東中野ほかにて全国順次公開。

4月14日(土)から公開中のシリアを舞台としたドキュメンタリー『ラッカは静かに虐殺されている』『カーキ色の記憶』は映画館アップリンク渋谷では、満席がでるほど連日多くの人が詰めかけ、シリアにいまだかつてない関心が寄せられている。

webDICEでは映画『ラジオ・コバニ』公開に先立ちクルド人映画監督のラベー・ドスキー氏インタビュー動画を掲載する。


▼映画『ラジオ・コバニ』ラベー・ドスキー監督インタビュー

2014年9月からISの占領下になったコバニの街は、クルド人民防衛隊(YPG)と連合国の空爆支援によって2015年に解放された。自身もクルド人の監督は、戦死したクルド人兵士の姉に本作を捧げている。

ISとの戦闘真っ只中の2014年から2016年の三年間を捉えた本作で監督は、激しい銃撃戦や、街のいたるところに散乱する死体、IS兵士への尋問など、心身ともに過酷な撮影を敢行。

映画『ラジオ・コバニ』
映画『ラジオ・コバニ』より

そんな現実を目の当たりにながら監督は、本インタビューで「少年が死体のそばを通り過ぎる、それがシリアの日常。死体を映さないことは真実から離れることになる。映画作家としてコバニの人々に向き合わなければと思った」と語っている。




映画『ラジオ・コバニ』ラベー・ドスキー監督

ラベー・ドスキー(Reber Dosky)

1975年生まれ。イラク北部のクルディスタン自治区ドホーク県出身。1998年よりオランダ在住。オランダ映画アカデミーで映画作りを学ぶ。卒業制作として撮った2013年の『The Call』では、戦争と移住が父と息子の関係に与えた影響について描き、国際映画祭でいくつかの賞を受賞した。短編映画『スナイパー・オブ・コバニ』(2015年)は世界的にブレイク、2016年の札幌短編国際映画祭の最優秀賞ドキュメンタリー賞をはじめ数々の賞を受賞した。




映画『ラジオ・コバニ』ポスター
映画『ラジオ・コバニ』ポスター

映画『ラジオ・コバニ』
2018年5月12日(土)より、アップリンク渋谷、
ポレポレ東中野ほか全国順次公開

監督・脚本:ラベー・ドスキー
配給:アップリンク
字幕翻訳:額賀深雪
字幕監修:ワッカス・チョーラク
2016年/オランダ/69分/クルド語/2.39:1/カラー/ステレオ/DCP

公式サイト

キーワード:

コバニ / ドキュメンタリー


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