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東京都 中野区

2018-05-14 17:15


シリア復興 険しい道のりを奮闘する人々描く映画

シリア復興 険しい道のりを奮闘する人々描く映画
映画『ラジオ・コバニ』初日イベントに登壇した桜木武史氏

「イスラム国」(IS)との戦闘により瓦礫と化したシリア北部の街コバニでラジオ局を開設し、番組「おはようコバニ」でDJを務めた20歳の大学生ディロバンを追ったドキュメンタリー映画『ラジオ・コバニ』が公開。 公開初日の12日、ポレポレ東中野にて公開記念のトークイベントが行われ、「クレイジージャーニー」でお馴染みの戦場ジャーナリストの桜木武史氏がイベントに登壇し実際にコバニで撮影した写真や動画をスクリーンに映しながら当時の街の状況など解説した。

映画『ラジオ・コバニ』
映画『ラジオ・コバニ』初日イベントの様子

映画が撮影されていた時期と同時期でもある、2015年の4月に コバニに訪れた桜木氏。「イスラム国」(IS)が街を撤退したその2か月後にあたる。「ちょうど復興がはじまりだした時期に僕は訪れたので、今日また改めて映画を観て、復興への道のりの険しさ、それを乗り越えようと奮闘する人々の姿に胸を打たれ、励みになりました」と感想を述べる。

映画『ラジオ・コバニ』
映画『ラジオ・コバニ』

続けて当時の状況について「アメリカの空爆、『イスラム国』(IS)の自爆テロ、激しい市街戦でコバニは街の70%が全半壊していていました。人が戻ってきてもいいように、食べ物などの工場が再開していましたが、資材や食料、ガソリンやガスなどの燃料は全て密輸に頼っていました」と解説。

映画に登場するクルド女性防衛部隊(YPJ)の活躍について桜木氏は「コバニでは当たり前のように女性が活躍しています。それは " 男女平等"という考えかたからで、女性も銃を持ちます。家事をする男性いれば、武器を握る女性もいます」と説明する。

映画『ラジオ・コバニ』
映画『ラジオ・コバニ』

最後に、何故シリアについて興味を持ったのかの問いに桜木氏は「2012年の春にダマスカスに訪れてからです。命をかけても守りたい自由や、尊厳。そして、人が無差別に殺されすぎているのを見て、伝えたいと思ったのがきっかけです」と熱く語った。




映画『ラジオ・コバニ』ポスター
映画『ラジオ・コバニ』ポスター

映画『ラジオ・コバニ』
アップリンク渋谷、ポレポレ東中野ほか全国順次公開中

監督・脚本:ラベー・ドスキー
配給:アップリンク
字幕翻訳:額賀深雪
字幕監修:ワッカス・チョーラク
2016年/オランダ/69分/クルド語/2.39:1/カラー/ステレオ/DCP

公式サイト

▼映画『ラジオ・コバニ』予告編

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