2008-09-18

世界中の子どもたちに平和で楽しいときを このエントリーを含むはてなブックマーク 

ウガンダ南部の恵まれた学校の生徒が多数参加する全国音楽大会の中で、初参加の北部難民キャンプ内の学校が優勝をめざしていく様子を追ったドキュメンタリー。パトンゴの学校に通う主人公たちはそれぞれ惨殺される家族を目の当たりにしながら生き延びてきた。そんな彼らが子どもらしい笑顔を取り戻せるのが音楽とダンスだ。部族の伝統として受け継がれてきた文化を示すという意味でも大会で優勝することは全員の誇りとなる。ほつれを繕った着まわしの制服やすぐに壊れてしまう手作りの楽器を使っていても、彼らのパフォーマンスの力は見る人を圧倒する。一方で凄惨な記憶との闘いや家事労働の重圧など苦しい毎日の生活も彼らの口から語られる。ドキュメンタリーではあるが、大会本番のダンスをスローモーションにして子どもたちの言葉を重ねるなど映画的演出効果もあり、最後まで観客を飽きさせない。辛すぎる体験を一時忘れさせてくれるほど夢中になれるものに出会い、全力でぶつかっていく生徒たちはまぶしいほどで、人間の持つ生きる力を感じさせる。世界中の全ての子どもたちが純粋にこうした体験ができる社会を作り上げていきたい。

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