2009-02-25

ささやかにも怒れる詩人たち: 日曜天国とバックグラウンドミュージック このエントリーを含むはてなブックマーク 

そんなこんなで、過去放送で今聞ける一部を、
貪るように聞き始めた日曜天国。

(この前段は http://www.webdice.jp/diary/detail/2059/ )

…自分を嘲ることを厭わず、繊細な彼の感受性が紡ぐ「笑い」に、70本近いポッドキャストのストックを、寝ても覚めても、お風呂でも、と聞き続けた。オープニングトークでは、著作権の都合上、オンエア曲の紹介をしたところで終わるという何とも尻切れトンボの作りになっていて、紹介された曲が流れることがないのだが、しまいには、ときにサイトでオープニングトーク後のオンエア曲を用意して、ラストの曲紹介にあわせタイミングよく再生する〝遊び〟をやりはじめる始末、タハ。微妙に「古い曲」が多く、これがまた絶妙で。

安住アナの練りに練った話も面白いのだけれど、それとはまた別に小気味よく手をかえ品をかえ繰り出されるTBSラジオの創作ジングル?にも聞き惚れながら、ついには70本近い、時間にして30時間以上の彼のラジオを聞き尽していた。(かなり暇人!)

で、それほどまでに惚れこんだ「日曜天国」なのだけれど、

思わず投稿メールをしたのは、
安住アナの日曜天国ではなく、その番組の後に続く、
「若山弦蔵のバックグラウンドミュージック」だった。

ドタバタ安住アナの前のめり(ときに後ずさり…)トークの後に、
一服の清涼剤のように、流れくるバックグラウンドミュージック。

その番組が、3月で終了するというアナウンスに、
どうにも寂寥感をかりたてられ、…というよりも、

せっかくの優良コンテンツをわざわざなぜ無くすの?、と、
不思議で仕方なく。
(自己満足的に「優良」といっているのではなく、
 度重なる番組放送時間帯の変更にも拘らず、
 毎回聴取者を開拓し、聴取率1位にもっていっていたよう)

この番組は、単純なCMの差し込みを許さないつくりだったので、
CMが自由に入れられないから新たなスポンサーもつけられない、と、
営業は言うかもしれないけれど、
新聞も雑誌も純広告よりもタイアップ広告、記事広告の時代。

心に語りかけ沁み入る広告が求められる時代にぴったりで、
不況下とはいえ、いわゆる可処分所得の多い世代ターゲットであろうこの番組は、
営業もスポンサーを獲得しやすい番組だと思うのだけれど、

スポンサーの降板意向に加え、新たなスポンサーもつかない、という理由で、
番組終了を余儀なくされるのだという。

番組を惜しみ、ラジオのメディアとしての弱体化を嘆く端的なエールは、
制作の方々の思いを代弁していたのか、若山さんの声を通して電波にのり、
番組終了までカウントダウンに入った番組に、
わずかながら仇花を添えられたかな?という想いがちょっぴりした。

それも、淡々と番組終了までがんばられるという若山さんが、
思わず、マイクを前にぐっとコトバを詰まらせられ、

そんな深淵を感じ取り、聞く者もついつい普段つけている鎧をぬいで、
カウントダウンを押しのけ、そっと耳を澄ませるのかもしれない。

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Maru

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