2009-06-16

トコトン、肩のチカラを抜いて&、とことんミーハー乗りで!がオススメかも。 このエントリーを含むはてなブックマーク 

:Sagrada Familia
Photo by ala

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滑稽。でもどこかくすぐられる、そんな肩の力を抜いて楽しめるベタなラブコメ王道の本作。

「メリンダとメリンダ」、「マッチ・ポイント」と、どんなに自分をコントロールしようとも、誰しもがふとした瞬間に過ぎり、あるいは陥る「エアポケット」を、ひたすら抱えて描こうとするウッディ・アレン「迷路紙芝居」が今回も顕在。

個人的なザンネン!はフィルムのカラー。
バルセロナでの一夏を撮るというのに、ウッデイ・アレンが好んで使う色調で今回も、はないよな、抜けるような青空が似合うバルセロナの夏ですよ!と。

そして個人的なググッ!は、ハビエル・バルデム。

Goya's Ghosts(2006、邦題:宮廷画家ゴヤは見た)、Love in the Time of Cholera(2007、邦題:コレラの時代の愛)、No Country for Old Men(2007、邦題:ノーカントリー)と、怪演尽くしのバルデムしか知らない自分には、いつまでもどこかびくびくと力を抜いて見ることができなかった本作ですが、これから観ようという方には、ぜひ「男前」な魅力たっぷりのバルデムに酔って!というところ。

総じて、個人的にはこの映画の一番の見所と思われるのは…。
(あっ、ここからは、どうぞミーハー情報はいらん!という方はスルーで。というか、私が知らなかっただけ?!)

バルデムは、この映画を機に、映画のストーリーをそのまま地でいくズッコケ男前ブリ、なのだとか。それこそバルデムにすれば恋の女神は、ウッディ・アレン様々。そんな女神ぶりを意識して映画を観るのもまた一興かと。

というのも、ハビエル・バルデム、40才にして、13歳年下の本作共演者レベッカ・ホールと付き合ったかと思いきや、専らハデハデしく交際しているのは、ペネロペ。それこそ二人の休暇の様子はビーチで寛ぐ姿までパパラッチの格好の餌食に。でもって、バルデムはレベッカ・ホールともそのまま続いているとも。。

古今東西、劇中互いに演じているうちにそのまま実生活に流れ込むことも多々あるとはいえ、ぺネロぺとバルデムは、スペインが誇る二大スターというだけでなく、ぺネロぺの映画デビュー作、1992年公開ハモン・ハモンで共演しているという縁もあり(17年前!)、本人ならずとも運命の綾を感じてしまうところ。

ちなみに今年のアカデミー賞(2008年度)では、ペネロペは本作でスペイン人女性初のアカデミー賞(助演女優賞)を得、前年はバルデムがスペイン人として初めて受賞(助演男優賞)しているので、プレゼンテーターとしてもしやハビエルが?とも期待されたものの、当のバルデムが腰痛で入院しアカデミー賞自体に出席できず、というオチ?が。

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p.s.
ハビエル・バルデムがノーカントリーどころではない静かなる狂気を演じたGoya's Ghosts(2006、邦題:宮廷画家ゴヤは見た)は、ぜひともオススメ!

スペインの動乱期を物語の舞台としながら、
痛烈に“今”を感じさせる、さながら“グリム童話”といったところ。

ある意味、「観たくないイイ映画」であり、何もかも素晴らしい…! デス。
ミロス・フォアマン監督が、この物語の着想を得たのは50年前というのにも、また痺れました。

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Maru

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