2008-03-08

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映画「ダージリン急行」

監督:ウェス・アンダーソン  アメリカ
それぞれに悩みを抱えた3兄弟が、母親に会うためインドに渡り、電車やバスを乗り継ぎ乗り継ぎ旅をする。共に寝起きし同じ経験をすることで、これまでのわだかまりも無くなり…。

エキゾチックなインドの田舎風景と、そこには不釣りあいな3兄弟のやり取りが楽しい。映像も奇麗だし、音楽も効果的。ときどき登場人物の状況をイメージ映像で見せたりするのも良かった。

が、それ以上の感想は持たなかった。説明しすぎる映画は面白くないが、この映画のように説明がない作品、観客がどうにでも物語を作れる作品は、あまりにも自由すぎて楽しみに欠ける。彼らの心情を想像するための材料をもう少し欲しい。
 

同じようなストーリーのヒューマンドラマが最近になって増えてる気がする。お互い良しとしない関係の人達が、長距離を旅することで成長し、関係を回復させていく。しかもコメディーの要素が混じっている。「リトル・ミス・サンシャイン」や「サン・ジャックへの道」。「迷子の音楽隊」も近い。“人生”と“旅”は連想しやすいし、乗り越えるべきトラブルを作りやすい設定でもある。作りやすいストーリーなんだろう。
ただ、エピソードを盛りだくさんにできる分、散漫にもなりがち。なにか軸になるストーリーなり、主張なりがないと、ただ面白可笑しいだけの作品になってしまうかもしれない。もちろん、エンターテイメントに徹するならそれも良いのだけれど。

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