2009-07-23

2009年7月21日(火) このエントリーを含むはてなブックマーク 

 昼前に銀行に寄って入金を確認して安心する。とはいえ、未読の本や未見のDVDが積みあがった状態はよろしくないので、不要なものは極力買わないようにせねば。そうすれば自分の場合は自ずと金は残る。
 昼過ぎに阿佐ヶ谷へ。ラピュタ阿佐ヶ谷で篠田正浩『乾いた湖』(☆☆☆★)を観る。劇場で観るのは初。一貫した篠田正浩嫌いを改め、どこかで和解する機会はないかと思いながら観てきたが、せめて『乾いた湖』ぐらいは評価しなければ他に無いじゃないか、ということで久々に観返したが、確かに映像技巧はこれ以上ないくらい巧いのだ。誰か若い人が市川崑や中平康とは違った形で再評価する人が出てくれば良いと思っているが、やはり自分は合わないと痛感する。全編これ技巧でしかなく、これ見よがしに過ぎるのが我慢できない。
 終映後、直ぐに駅へ。ホームで一瞬、切通理作さんをお見かけしたような気がして、ひょっとして目的地は同じかもと思いつつ電車に乗って東京駅まで。歩いて映画美学校第一試写室へ行けば、やはり切通さんも来ておられた。最近ポレポレ東中野やら方々で出くわす。毎度軽く挨拶するだけなので特撮やピンク映画について如何に影響を受けた話とか伝える機会はまだない。
 今日の上映は沖島勲監督の新作『これでいーのかしら(井の頭) 怒る西行』(☆☆☆★★)。1回きりの試写ということもあって盛況。それにしても沖島勲=若松プロ=日本赤軍とということでTPOを弁えて『赤軍―P.F.L.P 世界戦争宣言』のパロディTシャツを着て来たのは完全に失敗。足立正生監督や松田政男さんらリアル日本赤軍方面のお歴々が居たので不味いと思ったが、案の定おじいちゃん評論家にちょっと怒られる。スガ秀美氏とか68年な人達も多いし、なかなか一同に会しているのを見る機会も少ないので物見遊山的に眺めつつも、また誰かに怒られたら嫌なので大人しくしているとCHIN-GOさんから映芸次号のことで個人的に嬉しいことを教えてもらい、映芸ダイアリーズの加瀬さんと『あんにょん由美香』大入りを喜ぶ。
席に着くと後が足立正生、前に松田政男、隣が元・葉月蛍(現ほたる)というピンク映画史が交錯する並びなので落ち着かないことこの上ない。映画が始まればこれが素晴らしい作品になっていたので気にならなくなる。感想は、はてなの方に感想書く。
 終映後、直ちに隣のフィルムセンターへ移動して小ホールで開催中の「PFFの軌跡VOl.2」から山本憲司『わたくしと彫塑』(☆☆☆)と鈴木卓爾『にじ』(不完全鑑賞)を観る。観たかった『にじ』で少し寝てしまう。まあ、個人映画的表現満載なので少々寝たところで印象は変わらない気もするが。観客は10人ほど。ホールの外に出るとフィルムセンターの岡田さんがおられる。昨年末の映芸の忘年会で初めてお会いしたのに、こちらを覚えておられて恐縮する。こんな良い環境で観れる機会ないので。『猫ストーカー』公開中なのでもっと客入ってるかと思ってました。と話す。
 八重洲ブックセンターに寄って久々に最上階の映画書コーナーまで行く。ここは使い勝手が悪いので滅多に上まで行かず、雑誌コーナーぐらいしか寄らないので珍しいこと。
 最寄駅に着くと雨足強まり、傘が無いので往生するが結局濡れて帰る。
 昼間出歩いた分、夜中に仕事。合間に読書。『夢声戦争日記(五)』読了。

キーワード:


コメント(0)


モルモット吉田

ゲストブロガー

モルモット吉田

“映画日記のようなもの。”