2009-07-23

2009年7月22日(水) このエントリーを含むはてなブックマーク 

 朝方まで仕事してから仮眠。2、3時間だけ寝るつもりが結局昼頃目覚める。仕事の続きなどしてから電車で東京駅まで。歩いてフィルムセンターへ。PFFの大島渚特集。今日は黒沢清監督の講義付き『日本春歌考』と『絞死刑』の上映という贅沢なもの。全席指定なので並ぶ必要がないのは楽だが、勝手に席を決められるのは苦痛。それゆえ自分が絶対座らないような前方左端の席をあてがわれたのは腹が立つが、まあ仕方無い。ロビーに出ると真魚さんがいたので久々に話す。来てると思ってたと言われる。
 『日本春歌考』上映前に黒沢監督の講義。無茶苦茶面白い。自己解説の得意な映画作家の場合、どうしても作品外の部分から誘導されがちで、この作品にしても大島の解説をこっちが鵜呑みにしてやり過ごしていた箇所(アフレコのリップシンクのズレ)についての解析に興奮する。それにしても黒沢監督の大島ベストがこの作品とは何とも嬉しい。
 上映後、阿佐ヶ谷で『自動車泥棒』を観るという真魚さんと別れてこちらは『絞死刑』の上映待ち。夕方の回なので盛況。フィルムセンターで『絞死刑』を観るのは二回目だし、この作品自体数十回観返しているものの、やはり黒沢監督講義付きというのは魅力。こちらでは俳優の演技についてを中心に語っていた。
 終映後、東京駅から上野まで。上野オークラで荒木太郎『いんび 変態若妻の悶え』(☆☆☆)を観る。太宰治『きりぎりす』を原作にしたピンク映画。予想外に原作に忠実な映画化で、中島哲也的というか『嫌われ松子の一生』的な演出が施されていて軽妙な味わいで楽しめる。ただ、原作にあった女性の諦念ぶりが無いのは残念だったが。
 そういえば東京のピンク映画館で痴漢やそれに類する行為に遭ったことは無かったが、今回初めて隣にオッサンが座ってくる。毎回来るな!という気を送っていたが遂に隣にオッサンが来たので観念するわけもなく即座に席移動する。まあ、23時前の成人館に入る方が悪い。ロビーでこの作品のパンフレット、と言っても手書きの粗末なものだがーを100円で購入して帰宅。

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モルモット吉田

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モルモット吉田

“映画日記のようなもの。”