2009-07-23

文科系男子の成長物語 このエントリーを含むはてなブックマーク 

 ボブ・ディランにあこがれロックな生き方に憧れながらも、平凡で波風のない人生にコンプレックスを持つ、文科系高校生・純のひと夏の物語です。
イラストレーターである、みうらじゅんサンの自伝が原作なのでとても楽しみでした。

 映画も原作同様、思春期の男子の頭の中が、とてもわかりやすくユーモラスに描かれていました。
過激な歌詞を綴ったオリジナルロックを作りつつ、両親に反抗もせず、好きな女の子にも消極的な純、また、反抗的な態度をとりつつも法然コールは誰よりも熱い不良たち、彼等を観ていると、熱いエネルギーをもてあましていた青春時代が懐かしく感じられました。

 上映後の舞台挨拶に登場した渡辺大知くんと臼田あさ美さんは2人とも「河原のシーン」が一番印象に残ったようで、そこも良かったんですが、私はなんと言っても純の学園祭のライブの迫力に圧倒されました。
それまでの純は、今でいう草食系男子にしか見えず弱々しかったのですが、あのライブは熱い血潮がみなぎる、まさにロック。
渡辺くんは実際に“黒猫チェルシー”という高校生バンドのメンバーらしく、元々歌は得意のようでしたが、草食系の純の歌とは雰囲気が全く違い、学園祭では聞いているこちらの気分も盛り上がりました。
そのギャップ、みどころです! 夏休みの間にたくましくなったね! と思いました。

 単に高校生活を面白く描いているだけではなく、純を始めとしてそれぞれの成長物語になっているところが良かったし、色即是空の教えも改めて感慨深いものがありました。

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ブルーベリー

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