2010-03-14

ジョンルーリーからの伝言 このエントリーを含むはてなブックマーク 

とにもかくにも、慌ただしい一週間。
"喜"怒"哀"楽"全て日替わり定食650円。

美術館にジョンルーリーのドローイング展を観に行く。
趣向として、好きな写真と一緒に一枚撮って貰い、メッセージを添えると、
美術館の人が本人にメールを送ってくれる!
運が良ければ本人が返事をくれる!

知り合いと一緒に行ったのだけど、
ジョンにこんなメールが送られたらしい。

- - -
dear Mr. John Luie

Do you receive the response from God ?
from Yumicofu

Do you think that there are ghost in painting, music, brush and sax ?
From Morita
- - -

>で、ジョンの返信がこんなだったそうで。

- - -
返事来ました。

no and yes

- - -

どういう意味だろ?

そんな分刻みで感情が変わる一週間。
感情量の振れ幅が多い人間ってのは、
対象から受ける答えがあまりにも鋭いのであるからして、
流動性の高まりと共に、双曲線的に混乱するっ!
心も体も支離滅裂、しっちゃかめっちゃかとはヘルタースケルター。

自分が関わる事に対して、モノスゴイ勢いで環境がコンパイルされていく事に対しては、
ある種、諦めにも似た水の様な感情処理してきたので、
どういう展開になるのか?ってのは驚きはするもの、そないに動じない。
東京に出てきた時から、無茶苦茶な出会いが多すぎるから。
ただ、周りの知り合いが”巻き込まれる”事に関しては
意外にも脆さが露呈してしまった事は否めない事実。

と、いうか、ある種極論、
「自分以外の存在がどうなろうと知ったこっちゃ無い」、
っていう強烈なフィルター隠し持ってたりするので、
映画みたり小説を読んでる感覚で、「そんな事もあんのやなぁ」、
ぐらいにしか思わないのだが、
うちで言うとこの6002番セキュリティポートを突破する事もあるんだ、
という事実にこそ驚いてるワケで。

飛ばしてスンマセン。

と、いうわけで、最近読了した本について書きたかった訳で。
09のベストSF獲った伊藤計劃のハーモニーがそれ。

メイルストームっていう核戦争後、
Watch meという体内コントロールをインストールした社会のお話。

社会性、健康、欲望、意識を「外注」し、
ライフデザイナーっていうプランナーのもと、
病気に罹らなくなってしまった調和の高い社会システム。
テロリストによって自殺プログラムが喚起されて
社会は不安にまっしぐら。
最終的に社会システムが取った行動は?

その枠組みに違和感を覚え、抵抗を試みた3人の女の子の学校生活と、
その後の展開。

現代と比較するとあまりにもラディカルな社会。
前掲のトギオでは、面に散らばる点としてシステム化した社会と
下層レイヤーにわかれるけど、ハーモニーでは、国家も消滅しており、
戦場と、後述されるバクダットの下町にのみ人間の痕跡が残る。
特殊な任務に就く主人公は、オルタナティブとして戦場を選び、
息抜きをする。

今で言えば、「ust」だの「AR」だの「はぐれメタル」だのと、
流動性の枠組みの中で、まだアーリーアダプターに属し、
もはや地に足をつける事が自己不全を引き起こすけど、
地に足が付いてないが故に自己不全が解消されないっていう
デフレスパイラルに陥ってる感もあるけど、
ハーモニー読んでたら、どっちを選ぼうが辿り着く先には
社会システムは絶えざるダブルコンティンジェントによって
飲込んで、組込んで安定化するパラダイムがあるので、
社会と単なる一個人ってこれほどまでに噛み合わないのね、
っていう事実に、どんどんウツになっていった(笑)

マスメディアで考えると判りやすいかも。
って、もっと判らんか、フツーは。

ソーシャルメディアの集合知は現行の日本のマスメディアを
単なるソースネタの一つってだけに落としてもうた。

ってか、オルタナティブの一つとしてこういうメディアの描き方で
話一つかけそうじゃありませんか。
ってか、今だからこそ、ust使って並列トゥルーマンショーが
当たり前になってきたから、
(アレ?まだそないに一般的じゃなかったっけ?)
SFやらの書き方変わるんだろうね。
ゼロ年代の開発ってやっぱし凄かったんやなぁ。
10年代、コンテクストが変わるよ。

誰が一番初めに物語にするんだろう?
自己不全のジレンマが解消するか、
どっかでブラックホールがポコンってなったら
名乗り上げてみたい気もするのだが。。。

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“step accross the border”