勢いづく敵地のサポーターを開始３分で黙らせた。ペナルティーエリア手前でボールを受けたＭＦ香川はフリー。相手ＤＦの頭越しに浮き球のパスを出し、イタリア代表ＦＷインモビレの先制点をアシストした。
「シュートを打とうと思ったんですけど、チロ（インモビレ）が見えて、そこは一瞬のひらめきというか、よく出せたなと思います」
爆竹の白煙がピッチを覆った後半も視野に曇りはなかった。１－０の２４分に香川が右に展開し、味方のクロスに飛び込んだコロンビア代表ＦＷラモスが追加点。３４分には左に出したスルーパスを味方が折り返し、ラモスが３点目。移籍後初の欧州ＣＬにトップ下でフル出場し、全３得点に絡む大活躍。クロップ監督も「シンジは素晴らしいパスを出してくれた。最初のチャンスを生かし、いいスタートが切れた」と手放しで喜んだ。
「今日は余裕があったというか、ボールを受けたときの視野が落ち着いていた」と、創造性豊かなキックでベルギー王者を翻弄。左ＭＦで起用されたザック・ジャパン、マンチェスター・ユナイテッドでは満足のいく結果を残せなかったが、古巣に復帰してトップ下に入ると輝きが戻った。前日の１日、日本代表メンバーに香川を選んだアギーレ監督は「４－３－３なら中盤で見たい」と司令塔として期待していたが、その思いに“一発回答”だ。
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