骰子の眼

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東京都 渋谷区

2012-08-29 12:00


「直感的なことに従ってみよう」

写真家・高橋恭司が8/29(水)より渋谷アップリンク・ギャラリーで「紅砂」展開催
「直感的なことに従ってみよう」
渋谷アップリンクで写真展「紅砂」を行う高橋恭司

90年代の日本写真史に強烈な印象を残した写真家・高橋恭司が2012年8月29日(水)より渋谷アップリンク・ギャラリーに写真展「紅砂」を開催する。また、9月5日(水)には渋谷アップリンク・ファクトリーには山川冬樹氏を迎えてのライブ・イベントも行われる。今年に入り「異展 ザ マッド ブルーム オブ ライフ」開催や「津津と・・・異本 ザ マッド ブルーム オブ ライフ」の出版をはじめ、精力的な活動を続ける高橋氏は、「アップリンクに映画やイベントを観にきていて、このギャラリーのスペースがすごく面白いなと思っていました。アップリンクという人や情報が交わる場所を考えて『紅砂』=交差と、ほとんどシャレですけれど(笑)」と、今回の展示のきっかけについて語る。

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アップリング・ギャラリー「紅砂」展より

2000年代以降の活動では、展覧会をやって写真集を出す、という普通の発表の流れではなく、異なるメディアや形式で作品を発表していくことに興味がシフトしているという高橋氏。今回の「紅砂」展のメインとなっている、2011年に発表した写真集『紅砂』はフォト・スクラッチペーパーという形態で発表された。「坂(哲二氏/デザイナー・月刊『人』)さんのアイディアで、日活の映画みたいにしたかったみたいです。マッチの裏にメモして3階から下に落とすみたいな(笑)」という『紅砂』は会場2Fのアップリンク・マーケットで販売されている。

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高橋恭司が2011年に発表した写真集『紅砂』

そして、山川氏とのコラボレーションについては「山川さんにお願いしたら快く引き受けてくれました。自分でも楽しみにしています。みんなで何かやってみようという感じです」と、異なるジャンルのアーティストとの共同作業も含め、90年代に比べ、よりフットワーク軽く動き続けているようだ。今回のライブ・イベントのような場での、体験することの重要性については次のように述べた。

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「紅砂」展より

「偶然出会ったものでも、面白いと思えるほうに行くというのが、誰しも思っていることではないでしょうか。直感的なことに従ってみようということが重要です。時代がかなりタイトになって、そのときに、身体やパフォーマンスをリアルに感じるのは当然なんじゃないかと。生な感じがいいのかもしれないですね。それも〈経験〉という言葉でいいと思います」。

(インタビュー・文:駒井憲嗣)



高橋恭司 プロフィール

1960年生まれ。栃木県益子町出身。写真家。『Takahashi Kyoji』(1996年・光琳社出版)、『Life goes on』(1997年・光琳社出版)、『彩宴』(2009年・対照)、『煙影』『流麗』(共に2009年・リトルモア)、『飛伝来』『艶身(いろか)』(共に2011年・月刊人)など。




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高橋恭司「紅砂」
2012年8月29日(水)~9月10日(月)
渋谷アップリンク・ギャラリー

東京都渋谷区宇田川町37-18 トツネビル1階
12:00~22:00
入場無料

パフォーマンス・ライブ
2012年9月5日(水)
渋谷アップリンク・ファクトリー

出演:高橋恭司、山川冬樹、FANACO、HIGASIX
開場19:30/開演20:00
料金:2,000円(1ドリンク付)

※2Fのアップリンク・マーケットでは高橋恭司「紅砂」展コーナーを展開、
写真集、ポストカード、ポスターなどを入荷中。

▼紅砂 performance live at UPLINK (TRAILER)



キーワード:

高橋恭司 / 山川冬樹


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