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日程2016年11月23日 ~ 2016年11月28日
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時間11:00
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会場MFSroom
色々な分野に渡って、与えられるままに、マニュアル化したものが生み出され、消費される。絵画の世界も例外ではない。キャンバスに油彩。紙に水彩。現代の絵画でもごく一部の先鋭的なものを除いては、この枠の中にとどまっている。
それが悪いとは言わないが、昨年あたりから私はそれだけでは物足りなくなってきた。そこでいらなくなった板に絵を描いた。絵にも余った小物や毛糸、広告の紙を貼り付けたりした。
これがますます私を絵に夢中にさせたし、私の美術作家としての活動に新たな展開が見えてきた。
使えるものはなんでも画材として使い、なんでも支持体として絵を描く。これが、私のこれからの生き方に相応しいように思ったのだ。私が時々気分転換にやる木工や編み物ともリンクする。生活の中から生まれる芸術。
いわゆるジャンクアート、リサイクルアートといわれるものに近いが、少し違う。ごみとして使われるものを使う一方で、この素材が作品にほしいと思えば例えば2個500円のゴージャスなボタンも買ってきて貼り付ける。あくまでも、良い作品を創るために。様々なものを使って作品を創るというのは、出来上がればとても表情豊かな作品になるが、それを創るにはかなりのセンスと技術を要するものだ。
今回の個展"Experimental"、日本語では「実験的な」という意味であるが、異質なものがぶつかり合う様々な作品を楽しんで頂くとともに、私の試行錯誤して生きているその軌跡に思いをはせてほしい。