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終了笠間悠貴企画展“風景の再来 vol.1”

photographers’ galleryでは、笠間悠貴企画による、風景を考察する企画展「風景の再来」を継続的に開催する運びとなりました。

  • 日程
    2021年03月21日 ~ 2021年04月08日

  • 時間
    12:00

  • 会場
    photographers’ gallery

photographers’ galleryでは、笠間悠貴企画による、風景を考察する企画展「風景の再来」を継続的に開催する運びとなりました。本展は、その第1回目として、30年以上にわたり毎年個展を開催し、絶えず風景の可能性を追求してきた写真家・渡辺兼人の新作「6×9の春」と、ラダック地方の高地で、気流について撮影している笠間悠貴の「Invisibly Yours」による写真展を行います。
西洋における17世紀以前の絵画の主題の多くは、人物や静物でした。それらの背景に過ぎなかった風景それ自体が、中心的に描かれるようになった風景画の誕生は、「風景の発見」とも呼ばれ、これまで幾度となく議論が交わされてきました。それは、ときとして「主観-客観」の二元論を補強する装置とみなされ、あるいは事象を伝えるための媒体として扱われることもありました。まさしく近代を考察する上で、風景は重要な位置を占めてきたのです。一方写真の発明は、光学によって得た像を化学的に定着するという点で、現象そのものの応用と言えます。人の手を介することなく得られた像は、写真家自身を捨象する可能性を持つでしょう。
風景写真はその意味で、主題も主体も両方共に宙づりにされた状態だと言えなくもありません。しかし、風景写真の眼差を丹念に辿ればやはり、直接触れることのできない「他者」への希求が、見えてくることがあります。企画展「風景の再来」は、風景を「自己」と「他者」が交差する場と捉え、風景写真の新たな地平を切り開こうとするものです。
【展示内容/ゼラチンシルバープリント 8点】

渡辺兼人 WATANABE Kanendo
1947年、東京都生まれ。1969年、東京綜合写真専門学校卒業。金井美恵子との共著である写真小説『既視の街』と、ニコンサロンでおこなわれた同名の展覧会で、1982年第7回木村伊兵衛写真賞受賞。1973年に初の個展「暗黒の夢想」をおこなって以来、現在までに50回を超える個展を開催している。「逆倒都市」(ツァイト・フォト・サロン・東京、1982年)、「渡辺兼人 写真展」(何必館・京都現代美術館・京都、2003年)、「忍冬・帰還」(ギャラリーメスタージャ・東京、2010年)、「声」(IG Photo Gallery・東京、2020年)など個展多数。

笠間悠貴 KASAMA Yuki
1980年、大阪府生まれ。明治大学大学院博士後期課程在籍中。「風景をかじったねずみ」(ギャラリー山口・東京、2008 年)、「再生」(コバヤシ画廊・東京、2011 年)、「顫え」(コバヤシ・東京、2013年)、「顫え2」(MUSSE F・東京、2014 年)、「Air」(GALLERY mestalla・東京、2015年)、「metaphors」(photographers’ gallery・東京、2015年)、その他グループ展多数。

キーワード:

展覧会 / 企画展


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