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音楽への情熱と好奇心に満ち溢れたギリシャ人の青年、
セオドロス・バファルコスが、未知の国ジャマイカにおいて
伝説のレゲエ映画『ロッカーズ』を完成させるまでの日々を綴った青春の記録！

1975年、セオドロス・バファルコスは駆け出しの写真家として、ニューヨークにおけるジャマイカ文化とジャマイカの音楽に関する記事のためにブルックリンのクラブで撮影をすることになった。その後、アイランド・レコーズの仕事で初めて訪れたキングストンの音楽に魅せられ、プロデューサーのパトリック・ホージーと共に映画の制作を決意する。ロケハンの際に出会ったホースマウスやダーティハリーなど、地元のミュージシャンたちを出演者に迎え、1977年夏、8週間に渡るオール・ジャマイカ・ロケを敢行。撮影中さまざまなトラブルに見舞われ何度も撮影中止の危機に陥るものの、スタッフや出演者、監督自身の情熱によって映画『ロッカーズ』は完成する。ボブ・マーリィとの試写など映画では描かれなかった撮影秘話、ジャマイカでの出来事、著者に影響を与えたニューヨークの音楽・アートシーンを、さながらロードムービーのように描写した、一ギリシャ人青年の手記。また、著者撮影による126点もの写真が文中の出来事とリンクして挿入されており、当時の情景を鮮明に蘇らせる。

目次 （全272ページ）

• 第一章　ルーツ
• 第二章　燃え上がる情熱
• 第三章　燃えるジャマイカ

• 第四章　ロッカーズ制作へ
• 第五章　すべての人に愛を
• 第六章　キングストン再び

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著者
セオドロス・バファルコス　プロフィール

1946年、ギリシャ生まれ。1964年、ロードアイランド・デザイン大学（ＲＩＳＤ）に入学、卒業後はギリシャ陸軍に入隊しニュース専門のカメラマンとしての経験を積む。その後アメリカに戻り、広告代理店に入社、制作担当としてコマーシャル制作を手掛ける。1973年ニューヨークに移住。『ロッカーズ』を監督したのち、エロール・モリスのプロダクション・デザイナーとして活躍、ジョナサン・デミの『シャレード』の制作にも携わる。また、エアロスミス、ロバート・パーマー、トーキングヘッズ等のミュージックビデオにもプロダクション・デザイナーとして参加している。現在は、幼年期を過ごしたギリシャのアンドロス島で妻のユージニーと共に、年に１回行われる地域の演劇の演出を手掛けるなど、穏やかな暮らしを送っている。

登場アーティスト

オーガスタス・パブロ、ボブ・マーリィ、キング・タビー、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド、アンディ・ウォーホル、ビッグ・ユース、バーニング・スピアー（ウィンストン・ロドニー）、ピーター・トッシュ、アストン“ファミリーマン”バレット、カールトン・バレット、アイ・スリーズ、アール・チン、ザ・スリッカーズ、フィリップ・スマート、ジャック・ルビー、デルロイ・ウィルソン、ジェイコブ・ミラー、エロール・チン、エド・グラズダ、ロバート・フランク、ハリー・スミス、スカタライツ、リチャード“ダーティ・ハリー”ホール、ロビー・シェイクスピア、アール“チナ”スミス、トニー・チン、バーナード“タウター”ハーヴィー、コプシー、リロイ“ホースマウス”ウォレス、ルパート・ウィリントン、デルロイ・ハインズ、パティ・スミス、ジャー・ワイズ、リー“スクラッチ”ペリー、ヘプトーンズ、ジェイコブ・ミラー、レッゴ・ビースト、グレゴリー・アイザックス、ハリー・Ｊ、キッダス・Ｉ、ラス・マイケル、サンズ・オブ・ネガス、ハイヤー、ジープマン、リロイ・スマート、ドクター・アリマンテード、ボンゴ・ハーマン、ナッティ・ガーフィールド、ビッグ・ヘッド、イージー・スナッピン、トリニティ、ボンゴ・ビンギ、ランチー、リトル・ユース、ウィー・ザ・ピープル、バニー・ウェイラー、ワイヤー（アール・リンド）、クリス・ブラックウェル（アイランド・レコーズ）、デリンジャー、スライ＆ロビー、ミック・ジャガー、他

1978年、セオドロス・バファルコスによってジャマイカで制作された映画『ロッカーズ』は、レゲエ映画のルーツとして30年を経た現在でもあらゆるジャンルのアーティストやミュージシャンに支持されている。

リロイ“ホースマウス”ウォレスを主役に、ジェイコブ・ミラー、グレゴリー・アイザックス、バーニング・スピアら豪華ミュージシャンが全員本人役で登場。ピースフルな雰囲気の中で、陽気なラスタマンがドタバタ劇を繰り広げる。ジャマイカの音楽シーンやラスタ文化がありのままに表現され、その後世界中に広まるレゲエ・ブームはここから始まったと言っても過言ではない。1979年のカンヌ映画祭の監督週間で上映された本作は各方面から高い評価を受け、日本では1980年に公開された。今年2月にはブルーレイ版も発売となり、今なお衰えない人気を証明している。
（1978年製作/アメリカ/99分）