骰子の眼

cinema

東京都 中野区

2008-06-12 16:57


『バックドロップ・クルディスタン』クロスレビュー

平和な日本で育った一人の若者が「ナンミン」=「クルド難民」の一家族を追いかけた疾走ドキュメンタリー。民族、国家、そして日本人の在り方を観る者に問いかける衝撃作!
『バックドロップ・クルディスタン』クロスレビュー

知られざるクルド難民の事実や難民一家と日本政府の壮絶な活動を追ったドキュメンタリー『バックドロップ・クルディスタン』。

クルド人は国家を持たない世界最大の少数民族で、2000万人~3000万人と推定されている。その地理的状況から常に周辺諸国の争いに巻き込まれていた。日本でも、90年代からクルド難民が入国し始め、現在では埼玉県を中心に500人が日本で暮らしている。しかし、トルコ系クルド人の難民申請は日本国内では未だに1件も認められていない。

本作品は、24歳の新鋭監督がクルド難民の一家を追いかけ、3年の月日をかけて完成させた渾身のドキュメンタリー。山形国際ドキュメンタリー映画祭で3部門を受賞するなど、いま話題の作品がついに公開される。

『バックドロップ・クルディスタン』7月5日(土)ロードショー
http://www.back-drop-kurdistan.com/
日本/2007年/カラー/DV/102分
監督:野本大
制作:バックドロップフィルム


レビュー(4)


  • 知世(Chise)さんのレビュー   2008-06-06 11:51

    日本人であることの「恥」

     15時半から京橋で『バックドロップ・クルディスタン』(監督:野本大、日本、2007年)の試写会へ。  http://www.back-drop-kurdistan.com/  トルコを逃れて一家で日本に難民申請したものの無慈悲に退けられ...  続きを読む

  • とんとんさんのレビュー   2008-06-07 02:11

    難民についての真実

    2007年山形ドキュメンタリー映画祭で絶賛されたというこの映画。上映前に野本監督から挨拶があり、非常に若く、びっくりしました。でも映画を見て、若い監督だからこそ撮れた、実現できた映画なんだと納得しました。 映画を見ていて、日本人として非常に考え...  続きを読む

  • ほたるさんのレビュー   2008-06-08 11:09

    :『バックドロップ・クルディスタン』

    在日クルド人の存在は知りませんでした。ただクルドの地に生を受けたというだけで、自分のアイデンティティをこうまで問われる事実に胸がいたみます。作品は主人公一家に深い愛情を込めたまなざしでつづられていますが、常に「なぜ」を問いながら真実を解き明かそうとし...  続きを読む

  • seiichiさんのレビュー   2008-06-09 08:23

    「真実」や「正義」はあるのだろうか?

    この映画は、一人の若者が「疑問」や「真実」を求めて「世界」へと旅立つものである。とても多くの問題が、映像を通して、彼を通して提起され、訴えかけられていたと思う。 けれど、はたしてそこに「真実」や「正義」はあったのだろうか? 胸が熱くなる想いはした...  続きを読む

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