2017-08-18

約束と達成感と虚無感 このエントリーを含むはてなブックマーク 

さて、いよいよ20日の日曜日に宮本公民館にて、青空チームの公演があります!
ずっと雨続きだけど、タイトルのイメージ通り晴れるといいなぁ(^^;)
団長です!

さてさて、青空チームの公演までは青空チームとは稽古が別な為、稽古の様子が分からないので、その間は月光について語れる事をと思っていましたが、本番が近付いてきましたのでいよいよ月光の思い出話も今回で最後でございます。
一気にまとめて書きますので、長くなるかもしれません(^^;)
そして基本的には自分自身の話になります(;^_^A

「月光」を上演する事が決まった時にメインキャストだけで決起会を開いた際、いわく付き台本である事の説明をした他、「いついつまでに台詞を覚えよう!」とか積極的な話合いができた決起会でした。
そしてこの時同時に、何故この話になったかまでは覚えていないのですが、相手役のうるっしーには「本番までに私を越える漢になってね」とお願いしました。
きっと私が衣伏をやる上での理想を押し付けたんだと思います(笑)

うるっしーは一瞬ひるみましたが、すぐに「分かりました!」と言い直してくれました( ´艸`)

そしてこんな無茶振りをちゃんと覚えていてくれた彼は、本人もブログで語っていましたが、12月の公演までに私と「肩並べ」まで成長してくれました。本当にありがたかったです。

それなのに、無謀とも思える役作りに挑戦した私は、12月の公演では「衣伏」になる事ができませんでした。
芝居中どうしても役になれずに、結果、私がしたことは「今の私に出来ることをやり切る事」だけでした。
周りの方からは「安定感」があったと褒めて頂きましたが、一番言われたくなかった結果に終わってしまったのです。
もし私が主役だったならばきっとその感想は大喜びでした。

私は主役に必要なものは安定感だと思っているからです。

でも私は安定感よりも「衣伏」を舞台に存在させてあげたかった。
長いこと役者をやっていたくせに、今までに思った事のない願望でした。

12月の公演が終わった後の私は、衣伏になれなかった悔しさと哀しさと相方への申し訳なさで暫く苦しみました。

そんな後悔の念でいっぱいだった私に再演というチャンス到来。
でも実はそんな簡単に喜べるものではありませんでした。
再演に当たっては以前ブログで書いた通りかなり悩みました。
そしてそれとは別に、私自身、また衣伏になれなかったらどうしようという怖さの方が勝っていたのです。
そして再演が決まった際に私が心の中に決めていたこと。

それはもし再演でも後悔したら

「役者を辞める」こと。

・・・そこまで追い込まれていたのです。

そしてそれは演出との約束でもありました。
私一人が思っていただけなら逃げる事はできたかもしれません。
もちろん演出にも嘘を付けば済む話かもしれません。
でも演出にはすぐにバレるだろうし、私自身、自分に嘘を付いてまで役者を継続できるとは思っていませんでした。
そしてこれは相方にも話しました。
別に相手にまで負担を与えようと思って話した訳ではありませんよ。一応、念の為(笑)

・・・う~ん・・・でももしかしたらこの頃からかな?彼の紅葉に対する役の接し方が、12月の頃よりも更に変わったのって。
いや、12月には感じられなかった男らしさを感じるようになってきたのですよ(*^^*)不思議と。

12月にあまり見てもらえなかった私達に対して、演出はその分4月の公演に向けて私達に沢山演出してくれました。
私の後悔と覚悟を知っていたので尚更かも。
でもやっぱり演出に付けてもらうと違いますね。
難しい事を言われて凹む時も多々あったけど、必死に喰らい付いていきました。
しかも本番当日までヽ(´▽`)/

でも実は12月の公演の後、衣伏さんになりたくても暫くの間衣伏さんは眠りについていて、無感情の状態で稽古をしている時期がありました。
すっごく怖かったですよ~(笑)
私もう本当に役者やれないんじゃないかと、ずっと怯えていました。

でも逆にこの期間があった事が、私には結果的に良かったようです。
衣伏さんが眠りから覚めた頃から「役者の私」と「役」が上手く共存できるようになりました。
もちろん暫くは不安定でしたが。

そして4月の公演。
どうしてもスタッフを兼ねなければならず、本番前に疲労してしまう私に、役に集中できるよう、演出は充分休息を取れるよう配慮してくれました。

演出もいつもスタッフを兼ねて本番直前まで大変です。
20日の公演では主役の相方を務める重要な役ですので、後悔しないよう少しでも負担を減らせたらと思っていますが、こちらの思惑など気にもせず、本人が必要以上に頑張ってしまうので厄介です(-_-;)

脱線したので、4月の月光本番直前に戻ります(;^_^A
もう幕も降り、掛け声も終わり、後は各自本番に備える為の時間、私は12月の公演で果たせなかった、影を含めたキャスト全員と、可能な限りのスタッフに、一言ずつ添えながらハグして周りました。

緊張している人や不安そうな人には安心させたり勇気付けながら、アドバイスが必要な人には助言を添えて、メインキャストとは頑張りましょうと励まし合い、最後に相方には何を告げようかと悩みましたが、悩む必要はありませんでした。

何故ならハグした瞬間、私は何も言っていないのに「大丈夫ですよ」って何度も力強く言われたのです。
普通なら「何が?」となるんだろうけど(笑)
相方として「本当の」コミュニケーションを取ってきましたから、その言葉の意味する事が私にはとても大きく、私に勇気と安心感を与えてくれました。
この時、本人は全く意識していなかったでしょうが、私にとってはこの瞬間、私との約束「私を越える漢になる」を果たしてくれたと感じました。

それは衣伏をやる上でとても重要な事だったのです。
おかげさまで、私は衣伏さんを舞台に存在させてあげる事ができたと思っていますし、2人だけで立てていた目標もクリア!
そして何より、私は役者を辞める必要がなくなりました!!

精神的にとても充実した公演となった4月の月光。
全体的なバランスは微妙だったかもですが、主役でない私は役者としての役割を全うできたので後悔していません。大きな達成感です!!

ただ・・・公演後の副作用は大きく、もう衣伏さんになれない寂しさで、暫くは虚無感が続き、せっかく役者生命が繋ぎとめられたのに、もう役者やれなかったとしても良いかも・・・って思ってしまったり・・・。
団長という立場がなかったら劇団すら続けられてなかったかも(^^;)
それは相方も感じていたようで、暫くは「紅葉ロスです」って、言ってました。

流石に今ではすっかり復活しましたが、復活するまでにかなり苦労しましたねぇ。それだけ充実していたのだと思います。

本当に「衣伏」がやれて良かった
(*˘︶˘*).。.:*♡

もちろんこれは私を取り巻く皆さんのお陰です!!

長々と月光ネタを引っ張ってきましたが、今回でもう最後です。
たまにどこかでチラッとは出てくるかもしれませんが(笑)

次なる公演に向けて、ただいま皆で頑張っています!!
その前に8月20日(日)に千葉県船橋市にある宮本公民館にて青空チームによる公演があります!
私もスタッフとして頑張りますので、是非お時間のある方は観に来てください♪

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劇団十夢 第14回公演『この手が届きそうな青空の下で』
2017年8月20日(日)
開場/15:30~ 開演/16:00~
無料公演(全席自由)
<船橋市宮本公民館講堂>
〒273-0003 千葉県船橋市宮本6-18-1
JR線船橋駅及び京成線船橋駅から徒歩約15分
京成線大神宮下駅から徒歩7分

劇団十夢の第14回公演。
暑い夏を吹き飛ばすどころか益々暑くなるような、王道のラブコメ(?)に挑戦します。
とはいえ、十夢なので普通になるはずもなく・・・。
ドタバタしますが、2時間がアッという間に過ぎるようなお芝居です。
無料ですので、どなた様もお気軽にご来場下さい!
恋人・友達・ご家族と、夏休みの思い出を一つ増やしませんか?

[あらすじ]
私は何処にでもいるごくごく普通の人です。
人付き合いは得意じゃないけど友達がいないわけじゃありません。
ダンサーになってニューヨークで踊るという夢があり、今スクールに通っています。
生活するためにバイトして、
3日に一度コンビニでちょっと高いデザートを買うのがご褒美な、
どこにでもいるごくごく普通の人。
それなのにどうしてこんな事になってしまったのか・・・。
その日は1日ツイてなかったんです。
朝から雨が降っていて憂鬱だし。
お気に入りの傘が風にあおられて折れちゃうし。
ご褒美のコンビニデザートは売り切れてるし・・・。
「嫌な事は踊って忘れよう」とびしょ濡れになりながら
スクールに移動している途中でした。
最近テレビをにぎわせているニュースがありました。
殺人事件なのですが、巷ではその話題でもちきり。
だから彼が私の前に現れた時、私は殺されるんだって思いました。
でも彼は殺人犯などではなく犯人は別にいて・・・。
とにかく、
彼との出会いは雨が降っていて憂鬱で、
お気に入りの傘が壊れてしまった上に、
ご褒美のデザートが売り切れていた、
・・・いわゆる最悪な日の事でした。

-CAST-
林望
近藤広充
古屋めぐみ
大澤星夏
青木華
伊藤大輝
尼子亮平
村上有紀
浦江審太郎
藤原辰史

Phone:080-7859-9316
Web:http://tomu.tv/
Mail:info@tomu.tv
Twitter:@gekidan_tomu

キーワード:

千葉 / 劇団 / 公演 / 芝居 / 船橋


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ozking

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“劇団十夢は千葉県船橋市を活動の拠点とした劇団です”


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