2009-07-01

井上道義&オーケストラ・アンサンブル金沢 このエントリーを含むはてなブックマーク 

ブログ「だめ日記」から
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いよいよ<東京の夏>音楽祭2009が始まった。第一日目は「井上道義&オーケストラ・アンサンブル金沢」(@東京オペラシティコンサートホール:タケミツメモリアル)。

プログラムは、石井眞木の「聲明交響II」とベートーベンの「交響曲第7番 イ長調Op.92」、アンコールは、武満徹です。映画「他人の顔」(勅使河原宏監督)から「ワルツ」。

井上道義さんは、「聲明交響II」のときも腕をわあっと振り上げて全身で振る。そうして聲明のひとたちに「こう、わあっとなったら終わりですから」といって、ラストの最大の盛り上がりを全身で表現してみせる。練習のときに白シャツで、サラリーマンのような格好で舞っていた舞楽の方が、本番で鳥人間に変身した!それを、オケの外国人の方がまじまじと見ていたのがおもしろかった。私もまじまじと見てしまう。

ベートーベンのゲネプロでは、井上さんはたまに舞台から降りては、客席からオケの位置のバランスもよく見て、少しずつ移動させたりしている。練習は気になったところを何度も、の方式で、練習のあいだじゅう一度も通さなかった。でももちろん本番はばっちりのようでした(ものすごく拍手が長かった)。

そしてアンコールの武満!CD「武満徹:黒い雨/利休?《自選》映画音楽集」が本当に良くて、いつも聴いていたのを初めてオーケストラで聴いた。これは…想像以上に圧倒的でした。

折よく、ラピュタ阿佐ヶ谷で「武満徹の映画音楽」の特集上映があるようで。いいですねえ。

昔、草月ホールで「砂の女」を観て、岸田今日子さんの鬼気迫る感じにノックアウトされたが、そのとき上映後に岸田今日子さんのトークがあった。それで岸田さんが飄々としていて、あまりの違いにびっくりしたのだ。勅使河原宏監督の一周忌の企画で、赤瀬川原平さんや四方田犬彦さんもいたはずだけど、岸田今日子さんしか覚えていない。しかし「砂の女」なんかは、安部公房×勅使河原宏×岸田今日子、 ×武満徹×磯崎新(美術協力)……というこれはもう…すごいとしか言いようがない。

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mari

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mari

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